2012年7月9日、BBCは記事「欧米はいかにして中国の思想的暗闘を作り上げているのか」を掲載した。10日、環球時報が伝えた。

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今秋開催される18大（中国共産党第18回全国代表大会）を前に、中国の「思想的暗闘」が激化している。中国には門外漢でも対立の構図はわかりやすい左と右の争いだ。なぜならば輸出大国・中国は思想だけは今なお舶来品に頼っているからだ。

一方の極にたつのは「新右派」。自由市場と政治改革を支持する陣営で、中国も最終的には欧米同様の社会を構築するべきだと考えている。もう一方の極にたつのが「新左派」。市場経済を完全に否定することはないものの、より強力な社会主義制度が必要だと唱えている。

両陣営をリードする人物はいずれも欧米への留学経験を持っている。欧米の自由主義を中国にも適用するべきだという考えが「新右派」だとすれば、欧米の政治の問題点に幻滅したのが「新左派」とも言える。イラク戦争、金融危機などの問題が起きる中、「新左派」が中国国民に与える影響力は増しているという。

欧米幻想の崩壊は中国の知識人に新たな「伝統復興」の潮流をもたらしている。米国留学経験を持つ北京大学の藩維（ファン・ウェイ）教授は中国は欧米式民主主義を導入するべきではないと唱え、古代の科挙のようなエリート選抜制度と融合した共産党一党支配こそが中国にはふさわしいと提唱している。（翻訳・編集/KT）