Record China 2018年8月4日(土) 16時0分
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4年前に消息を絶ったマレーシア航空MH370便について、マレーシア政府は「原因解明は困難」とする調査報告書を発表した。新味のない内容に遺族は失望感を募らせている。
マレーシア政府は7月30日、4年前に消息を絶ったマレーシア航空MH370便について「原因解明は困難」とする調査報告書を発表した。乗客・乗員の遺族らに配慮して「最終ではない」と強調しているが、遺族は新味のない内容に失望感を募らせている。
中国人153人を含む乗客・乗員239人が乗ったMH370便は14年3月8日午前0時41分(現地時間)、北京を目指してクアラルンプール国際空港を出発。同日午前1時すぎ、マレーシアの管制に「了解。お休み」と連絡したのが外部との最後の会話となった。
その後、インド洋のフランス海外県レユニオン島などで主翼の一部が見つかったが、機体の主要部分は未発見のままだ。マレーシア政府は今年1月、遺族からの強い要請を受けて海底探査を行う米企業オーシャン・インフィニティーと「発見できなければ報酬なし」との条件で機体もしくはブラックボックスの捜索再開契約を締結。しかし、世界最高レベルのハイテク装置を駆使して海底を捜しても何も見つからず、失敗に終わった。
7月30日に発表された400ページにも及ぶ報告書は、大半が技術的な詳細に割かれている。機体の残骸やブラックボックスが発見されていないことで調査が行き詰まったとして、「MH370便が消息を絶った原因は特定できない」と結論づけた。
報告書によれば、MH370便の当時の飛行状態は良好で、操縦士らの健康状態にも問題はなかった。同機が飛行中にハイジャックされたために遠隔操作での操縦が試みられたとの説については「そうした事実はない」と否定した。ただ、調査チームの責任者は「機体の向きが人為的なコントロールで変えられたことは確認できる」と指摘した。
AFP通信は報告書について「機体がいまだ見つからない中で何らかの結論が示されることを望んでいた遺族たちに確固たる事実を全く提供できていなかった」と報道。マレーシア政府が行った遺族らへの説明会は「報告書に何ら新事実がないことに怒りを募らせた遺族らによる『ののしり合い』の場と化した」と伝えた。マレーシア政府は「新たな証拠が発見された場合に限るとの条件付きで捜索再開もあり得る」としているが、望み薄だ。
民間機がこつぜんと姿を消したケースは、ほかにもある。1979年1月30日、成田空港を離陸したヴァリグ・ブラジル航空967便(ボーイング707-320F貨物機)は、日本近海の太平洋上で行方不明になった。機体などは現在に至るまで発見されていない。(編集/日向)
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