韓国庶民は「苦しい夏」、物価がうなぎ登り―中国メディア

Record China    2018年8月17日(金) 11時50分

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15日、中国中央テレビンユースサイトは、物価がうなぎ登りの韓国で庶民は「苦しい夏」を経験していると伝えた。資料写真。

2018年8月15日、中国中央テレビ(CCTV)のニュースサイトは、物価がうなぎ登りの韓国で、庶民は「苦しい夏」を経験していると伝えた。

記事は、韓国日報の報道を紹介。ソウルにあるロッテ百貨店の食品売り場では、10キロの特大スイカが1つ5万3000ウォン(約5300円)で販売されており、人々から「金のスイカか」とため息交じりの声が出ているという。また、韓国農水産食品流通公社によると、ソウル市内のスイカの平均単価は2万7407ウォン(約2740円)に達したという。

韓国統計庁が8月に公表した消費者価格動向報告によると、7月の韓国農産品の価格は全体で前年同期比4.2%上昇し、このうち米が33.3%増となった。また、ソウルの冷麺1杯の平均価格が9000ウォン(約900円)となり、前年同期比で10.6%上昇した。食品のほか、石油製品は12.5%増となり、このうちディーゼル油は14.6%上昇してこの16カ月で最高値となった。

スイスUBS銀行が公表した2018年世界各都市の生活コストと物価及び収入報告によると、ソウルの食品価格はすでに世界第3位となっている。1位はジュネーブ、2位はチューリヒだが、収入もそれぞれ世界1、2位だ。ところが、ソウル市民の平均収入は世界38位で、庶民の生活の大変さがよく分かると伝えられている。

アナリストによると、物価上昇の原因は、まず猛暑など劣悪な天候による野菜価格の上昇、次いで韓国政府が2年連続で最低賃金を上げたことだという。韓国最低賃金委員会は、18年の法定最低賃金を昨年比で16.4%上げることを決定し、19年は10.9%上げる予定だが、これが物価に反映されることになるとしている。

うなぎ登りの物価に対し、韓国政府も対応に苦慮しており、「安価な米国の野菜を輸入するほか、電気代を一時的に1人当たり19.5%値下げするなどして、国民負担を軽減するようにしている」と記事は紹介した。

また、「猛暑は一時的で対応しやすい問題だが、物価と経済発展問題は長期的な問題だ」と指摘。韓国メディアは、政府の福祉政策で世帯収入は増加するものの、物価上昇で相殺されてしまうことを心配しているという。そして、「生活コストの上昇で国民の購買力が下がり、財布のひもが固くなって消費が落ちると、悪循環に陥る可能性がある」とも指摘した。

また、「現在韓国の投資や就業、輸出などの主要経済指数は芳しくなく、経済発展の内外の環境には多くの不確定要素がある」と記事は分析。韓国中央銀行も、「市場の不確定性が大きく、米中貿易戦争の過熱で貿易環境が悪化すると、韓国経済にマイナスの影響を与える可能性がある」と警告しているという。(翻訳・編集/山中)

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