2018年9月19日、韓国・SBSは、南北首脳会談を伝える北朝鮮メディアの報道に見られた「変化」について報じた。

北朝鮮の朝鮮中央テレビは同日、南北首脳会談に関するニュースを大々的に報道した。平壌（ピョンヤン）の順安（スナン）空港に到着した文在寅（ムン・ジェイン）大統領夫妻を金正恩（キム・ジョンウン）委員長夫妻が抱擁して迎えたことを伝える際、儀仗隊が文大統領に「大統領閣下」と称する瞬間も編集せずに放送したという。また文大統領が労働党本部庁舎で記した芳名録の「大韓民国」という単語をそのまま使用したが、これも異例のことだという。その他、空港から百花園までの車のパレードについて報じる際も、文大統領が平壌市民らにあいさつする姿や歓迎する10万人の市民の表情などをクローズアップしていたという。

なお朝鮮中央テレビは、2000年と2007年の平壌南北首脳会談の時と同様、今回も生中継をしなかった。

これを受け、韓国のネット上では「文大統領ファイト！」「他の政務は知らないけど、文大統領には外交に天才的な才能がある」と文大統領の功績を称するコメントが寄せられている。

一方で「金大中（キム・デジュン）、盧武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領の時とすでに2回も期待を裏切られてる。北朝鮮は韓国の金で核兵器を造った。今回もどうなるかはまだ分からない。だから半信半疑」「統一には2つの道がある。北朝鮮が核を放棄して米国と正式に国交正常化し、改革開放に進んで平和統一を目指してくれればいい。ただ同じ民族だからという理由で終戦宣言するなど、北朝鮮がちまちましたやり方をするなら赤化統一に進むことになる」など今後の動きを警戒する声も上がっている。（翻訳・編集/松村）