Record China 2018年8月23日(木) 20時40分
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中国では8月1日から22日にかけて、アフリカ豚コレラ感染が計4カ所で確認された。感染発生は北部から南部に向けて拡大しつつある。中国で同感染症が発生したのは初めて。豚が急性型のアフリカ豚コレラを発症した場合、致死率はほぼ100%とされる。
中国農業農村部は23日、浙江省・温州楽清市内で飼育されていた豚が大量に死にはじめ、検査の結果アフリカ豚コレラ感染症と分かったと発表した。中国では8月になってから飼育されていた豚のアフリカ豚コレラ感染が計4カ所で確認されている。感染の発生は中国北部から南部に向けて拡大しつつある。
最初の感染は、遼寧省瀋陽市内で1日までに発生した。同一施設で飼われていた豚383匹のうち47匹が発病し、47匹すべてが死んだ。
14日には河南省鄭州市内の食品会社で、購入した豚260匹のうち30匹が発病し、30匹すべてが死んだ。発病した豚は黒龍江省内で購入したという。
15日には江蘇省連雲港市内で豚615匹が発病し、88匹が死亡した。
浙江省温州楽清市内では17日までに飼育されている豚の発病と死亡が報告された。23日までに430匹が発病し340匹が死んだとされる。
8月になり確認された豚の大量死はいずれもアフリカ豚コレラによるものと確認された。農村農業部は7日の時点でテレビ会議を行い、全国規模でアフリカ豚コレラの予防対策を行うことを決めた。中国ではこれまでアフリカ豚コレラの発生事例がなく、1日の瀋陽市内での発生を受け、中央政府としても強く警戒した。
アフリカ豚コレラが発生した地域で飼育している豚すべてを殺処分したと報告された。アフリカ豚コレラの感染がさらに続いた場合、豚肉価格の上昇に結びつく可能性も否定できない。
アフリカ豚コレラはウイルスによる豚やイノシシの感染症で、急性型になった場合にはほぼ100%が死ぬ。1912年にケニアで初めて報告された。イノシシの場合にはダニが媒介するが豚の場合には経口・経鼻により豚から豚に直接感染する場合がある。感染してから発症するまの潜伏期は15日間程度と考えられている。
日本での発生事例はないが、「国内には存在せず、侵入した場合には家畜や国民に深刻な影響を与える恐れがある」として海外悪性伝染病に指定されている。また、家畜の伝染病の発生や蔓延を防止することを目的とする家畜伝染病予防法にもとづき、発生した場合の届け出が義務づけられる法定伝染病に指定されている。(翻訳・編集/如月隼人)
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