Record China 2018年9月16日(日) 10時0分
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米FBIレイ長官がテレビ局のインタビュー取材に応じて「中国はFBIにとって、対諜報活動の最優先問題だ」などと述べた。中国メディアの中国新聞網は同発言について「中国の台頭に強く焦っている」などの論評を紹介する記事を掲載した。
米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官が12日、米テレビ局のインタビュー取材に応じて「中国はFBIにとって、対諜報活動の最優先問題だ」などと述べた。中国メディアの中国新聞網は15日、同発言について「中国の台頭に強く焦っている」などの論評を紹介する記事を掲載した。
記事はレイ長官がインタビューに応じたことを「珍しい」と紹介。出演の目的は、米有名記者のボブ・ウッドワード氏がこのほど著した「恐怖:ホワイトハウスのトランプ」が、11月に実施される米中間選挙に及ぼす影響を低減するためと解説した上で、レイ長官は話題を「中国脅威論」に向けたと論じた。
レイ長官は「われわれは、ロシアに対応するために多くの時間を費やしてきた。しかし全面的に見れば、われわれの対諜報活動において、中国への対応こそがこの分野では最も優先される任務だ。われわれが調査した事件は極めて広い範囲だ。ニューヨーク州のターボエンジンの問題から、アイオワ州のトウモロコシの種の問題にまでわたっている」などと述べた。
レイ長官によると、56カ所にあるFBIの事務所のほぼすべてが、中国の産業スパイ対策を担当する部署を設けている。レイ長官は、中国の情報活動は多様化していると指摘。インターネットの攻撃による知的財産権を盗む、対外宣伝などさまざまなで、携わる人物も伝統的な政府が派遣するスパイから、教授、ビジネスマン、大学院生などにも広がっていると論じ、華為(ファーウェイ)、中興(ZTE)などもスパイ活動をしていると主張した。
記事はレイ長官の発言に対する、中国社会科学院米国研究所の樊吉社研究員の見方を紹介。樊研究員は「発言には、米国国内で中国の台頭に対する過度な警戒や強い焦りという大きな背景がある」と主張した。
樊研究員はさらに、米国における「中国脅威論」の報道を多数紹介。日本の「中央公論」も、レイ長官が「これまで知られている範囲で最も赤裸々な中国脅威論の発言をしてきた」とする記事を掲載したとして、米国では「憶測による中国スパイ論が絶え間なく報道されている」と論じた。
樊研究員はまた、「米中が国交を樹立してから40年が経過し、人の交流は貿易と同様に、米中を強く結びつけるきずなだ」と主張。FBIが「中国のスパイ」を最優先の任務とするならば、米中の人の交流はFBIによる強力な挑戦にさらされていると論じ、FBIの動きは米国における大きな動きの一環であり、米中関係のさまざまな分野に波及する可能性があるとの見方を示した。(翻訳・編集/如月隼人)
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