2012年9月17日、中国の胡錦濤（フー・ジンタオ）国家主席の出身母体、共産主義青年団（共青団）の機関紙、中国青年報（電子版）は、「尖閣諸島（中国名・釣魚島）危機が国を愛する熱血青年たちに呼び掛けるもの」とする記事で、反日デモでみられた破壊・略奪行為は愛国ではないと呼び掛けた。

【その他の写真】

それによると、共青団の黒竜江省大慶市委員会・石全（シー・チュエン）統括部長は、同紙の取材に対し、同市で行われた反日デモについて「非常に多くの若者が自発的に参加し、秩序も保たれていた。これこそ愛国心を示す理性的な方法だ」と絶賛。中国の若者たちの愛国への情熱は賞賛に値するものだとした。

だが、一方で、中国人は他者の尊厳を損なうことを認めず、破壊行動は許されないと指摘。「市民の財産を破壊することは都市のイメージを傷付け、社会秩序を乱し、中国のイメージに影響を与える」として、「若者たちよ、法治を尊重しない社会では、誰もが犠牲者になり得るということを覚えておいてほしい」と自制を呼び掛けた。（翻訳・編集/AA）