北京市が「たばこ規制」さらに強化=違反者は個人信用記録に記載、経済金融活動に支障の可能性も―中国

Record China    2018年10月14日(日) 20時20分

拡大

新京報によると、市政府衛生部門の責任者のひとりが、喫煙規制の取り組みが不十分として、違反者処罰の情報を個人情報システムに記載して「連合しての懲戒」を与えると述べた。喫煙についての規則違反が、個人の経済活動にも影響を与える可能性が出てきた。

北京市メディアの新京報によると、市政府衛生部門の責任者のひとりが、喫煙規制への取り組みが不十分として、違反者処罰の情報を個人情報システムに記載して「連合しての懲戒」を与えると述べた。個人情報システムには主に、金融や経済の取り引き情報が記録されており、金融サービスの利用や不動産売買など商取引の際に利用されている。

衛生部門の責任者は、喫煙規制の取り組みについて、一部業界では管理が十分でなく、職場での喫煙規制の責任の所在があいまいと指摘。管理不十分の業界の例としては飲食業を挙げた。

また、管理者不在の古い集合住宅やオフィスビル、バス停などでは喫煙が禁止されているにもかかわらず、たばこを吸う事例が後を絶たないという。

衛生部門責任者は、衛生部門として今後、全市域で発生した喫煙についての規則違反の情報を市政府工商局に報告すると説明。工商局は処罰情報を信用信息檔案(信用情報ファイル)に記録して各方面と共有する。各方面による「連合しての懲戒」が目的という。

中国では早い時期から「檔案(ダンアン)」と呼ばれる個人情報のファイルが用いられてきた。当局などが管理する書類で、主要な経歴や賞罰が書き込まれる。問題を起こした場合の処罰の一形態として「檔案に記録」があるほどで、その場では刑事処罰の対象にならないとしても、不祥事が「檔案」に書き込まれれば、一生にわたり不利な扱いを受ける原因になる。

中国人民銀行は2006年に、全国規模の個人及び企業の「信用信息基礎数拠庫(個人信用方法基礎データバンク、通称は『個人信用檔案』)」の運用を開始。この場合の「信用」とは主に経済活動における信用情報を指し、同データバンクに記入されるのは、貸借やクレジットカード関連、住宅ローン、社会保険、電話・水道・電気・ガスなどの公共料金の支払い状況、民事裁判での判決、税金滞納などだった。

しかし2018年9月には、対策不備のため粉塵を発生させた工事関係会社や責任者の記入を開始するなど、経済金融関連だけでなく広い範囲の問題行為について、当事者に対し長期にわたり制裁を加える手段としての性格を強めつつある。(翻訳・編集/如月隼人

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携