強制の取り壊しに不満?家主の車が作業員らに突っ込み10人死傷―中国

The World Video    2018年10月16日(火) 18時40分

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中国の江蘇省揚州市で15日、建物の取り壊しをめぐって車が作業員らに突っ込む事件が発生。これにより1人が死亡し9人が負傷した。

中国の江蘇省揚州市で15日、建物の取り壊しをめぐって車が作業員らに突っ込む事件が発生。これにより1人が死亡し9人が負傷した。澎湃新聞網が伝えた。

問題となった建物は同市の裔廟村にある店で、地元政府から違法建築に指定されていた。関連部門の担当者は「店は運河に隣接しており、はみ出て建築されていた。運河の機能に影響しており違法建築に当たる。建物の取り壊しについて家主と協議を行っていたが、自ら取り壊すことを拒否したためこちらで取り壊しを手配した」と語っている。

取り壊しに関して家主の妻は、「友人の連絡で現場へ急行し作業員らに掛け合ったが作業が中断することなかった。夫は作業員らから暴行を受け、車でその場から立ち去ろうとしたがなおも妨害された」と話している。死亡したのは取り壊しを行っていた作業員の1人で、負傷者の中には野次馬も数人混じっていた。現在車を運転していた家主は拘束され警察が対応を進めている。

報道によると問題の店は10年ほど前からこの場所にあり、ネットでは「もう十数年も経っていて、今さら違法だと言われて強制的に取り壊されてはたまったものではない」「確かに違法建築は取り壊す必要があるが、強制的な取り壊しは民衆の怒りや社会的な矛盾を生み出してしまう」と強制的な取り壊しに否定的な意見が聞かれた。一方で、「長年住んでいるからといって公共物が自分の物にはならない。公共の場所を占有した違法建築は大衆の利益を損なう存在であり、取り壊されてしかるべきものだ」との声もあり、賛否両論が聞かれている。(翻訳・編集/内山

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