米国人、中国との貿易は「愛と憎しみが半々」―米メディア

Record China    2012年10月19日(金) 10時42分

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15日、中国から輸入された大量の低価格製品が国内の製造業に深刻なダメージを与えたとの見方もある米国では、中国貿易が大統領選挙の両候補者にとって大きな論点になっている。写真は米国の支出における中国製・米国製が占める割合。

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2012年10月15日、米ブルームバーグは「中国との貿易は何が問題か?候補者に聞いてみよう」と題した記事を掲載した。17日付で環球時報が伝えた。

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オバマ政権は大統領選挙のキャンペーン中、中国がその自動車輸出に対して不当な補助金を出していると、繰り返し世界貿易機関(WTO)に訴えている。共和党のロムニー候補は中国に対し、より厳格な措置をとることを約束し、中国を為替操作国とみなすと公言した。

米国人は中国との貿易について好ましいと思う一方で、憎しみも抱いている。しかし、中国人を責めるべきではない。成長を続ける中国との貿易は米国にとって利益になるのは確かなことだが、現在の政策が国内の製造業の雇用に深刻な影響をもたらしているのだ。

91年から07年まで、中国の対米輸出額は急速に伸びていったが、その主な理由は中国製品が米国製品よりも安いことだ。中国からの輸入品増加は米国の消費者に選択肢を広げるという大きなメリットを与えた。72年には中国からの輸入品はわずか510品目だったが、01年には1万199品目にまで増加している。

低価格と選択肢の増加、この2つが米国の消費者にもたらした恩恵は大きい。より安価な製品は米国経済を効率的に動かし、全体的な雇用を助長した。問題はこれまで米国の工場で生産されてきた製品の一部が、中国からの輸入品に取って代わられたということだ。マサチューセッツ工科大学のデビッド・オットー教授は、中国からの輸入品が一定のレベルで米国製造業の雇用を消滅させたと考えている。だが、米国政府の雇用者対策も役に立たないものだった。ドイツでは、輸入品との価格競争に敗れた国内企業が生み出した失業者よりも、輸出産業が生み出した雇用の方が多かった。なぜならドイツ政府は労働者確保のため、彼らに職業訓練を受ける機会を与え、新しい職場を与える措置を講じたからだ。

われわれは2つの結論を得ることができた。1つは、総合的にみて中国との貿易は米国にとって利益になるということ。もう1つは、労働者に雇用を与えるより良い政策が米国にあるならば、中国との貿易のマイナス面も大幅に縮小できるということだ。ゆえに、もし大統領候補者の2人が今後2週間の選挙運動期間中にこの問題を取り上げるならば、キャンペーンのなかで中国を攻撃するよりも効果的だろう。(翻訳・編集/本郷)

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