日本は過去を乗り越える勇気と知恵を持つ時―中国紙

Record China    2018年10月29日(月) 12時40分

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28日、環球時報は、今後の日中関係改善のために日本が行うべきことについて分析する記事を掲載した。資料写真。

2018年10月28日、環球時報は、中国社会科学院日本所の研究者である呉懐中(ウー・ホワイジョン)氏による投稿記事を掲載した。

呉氏は、25日から27日まで安倍首相が訪中するなど、日中関係の改善が進んでおり、日本側も「日中関係を新たな段階、新時代へと引き上げたい」との意向を示していることに触れた上で、「関係を発展させるにはその名にたがわぬ行動が必要」と主張した。

そして、「日本はこれまで、戦略的互恵関係において『互恵』を得ることを求めてきたが、『戦略的に相互信頼すること』は重視しない姿勢だった。しかし、日中関係の方向性を再び失うことのないようにするため、日本は2つの戦略的問題を考慮する必要がある」としている。

同氏はその一つ目として「日本は対中政戦略と政策の調整を『トランプショック』の副産物とすべきではない」と指摘。「アメリカファーストを掲げるトランプ政権は日本に緊張をもたらしているが、日本はトランプ政権に対する落胆によって、日中関係を緊急避難的なBプランとしてはいないか。または米国に対する挫折感が、日中関係を戦術的に回復させようとしているだけなのか。日本の核心的な経済と安全の脆弱(ぜいじゃく)性が明らかになる中で、勇気と知恵によって米国をまずサポートするという過去のモデルを乗り越え、地域の協力建設を模索する中でさらに独立し、バランスのとれた作用を求めることができるのかと自問すべきだ」と論じた。

もう一つについては「日本は中国に対する認識と戦略的な位置に対する誤った見方を変えることができるかどうか」と指摘。記事は、「日本の多くの政治エリートは、中国の台頭が東アジアの地政学の構図を根本から変更し、日本の安全と利益にマイナスの影響をもたらすと考えている。そのため、日本は受け入れることができず中国をけん制している」と分析した。

そして「このために日本人の中国に対する親近感は低いレベルのままで、書店では中国脅威論に関する本がよく売れている状況だ。今後も日本の対中戦略において、疑念が信頼を上回ることが予想される。この面で改善できないなら、日中間の構造的な問題とナイーブな問題について、扱い方が少し不適切になるだけで緊張や摩擦が発生しかねない」とした。

一方で、「どんな外交関係も相互の作用と影響による結果である。日中関係の改善という過程において、中国側も新たなシグナルを発信し続ける必要がある。例えば、双方のハイレベル協議において日中関係改善に対する確固とした立場を示すことや、日本が重視する国の目標において共通の認識に達し、中国台頭のための周辺環境を整えることなどだ」と指摘。日本人の対中感情が改善しない点についても、「中国は安全、経済、文明関係、信頼等の面で、魅力あるイメージを形作る努力をする必要がある」と論じた。(翻訳・編集/山中)

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