2012年10月27日、中国の温家宝（ウェン・ジアバオ）首相の一族が巨額の財産を蓄えていると米紙が報じたことについて、温首相から委託を受けた弁護士2人が「報道は事実ではない」との声明を出した。ニューヨーク・タイムズが「温首相の一族は27億ドル（約2100億円）の資産を蓄財している」「温首相の母親が5年前に1億2000万ドル（約96億円）相当の中国平安保険株を保有していた」などと報じていた。米華字メディア・多維新聞が伝えた。

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香港紙・明報は27日夜に中国語で書かれた声明がFAXで送信されてきたと報じた。「温家宝首相の親族から委託された」というFAXはニューヨーク・タイムズが報じた「不正な巨額蓄財」は存在しないとしており、いかなる違法経営にもかかわっておらず、いかなる企業の株式も保有していないとしている。また、温首相の母親は規定の給与・年金以外に収入はなく、財産もないという。温首相本人も親族の企業経営にはまったくかかわっておらず、便宜を図るようなこともしていないとしている。

FAXの署名は「北京市君合弁護士事務所・白涛（バイ・タオ）弁護士」、「国浩弁護士事務所・王衛東（ワン・ウェイドン）弁護士」の2人が署名しており、声明の最後に「ニューヨーク・タイムズの報道に対して法的責任を追及する権利を有している」と記されている。（翻訳・編集/岡田）