国境を越えた技術移転、中国にも他国にもプラス―中国メディア

Record China    2012年11月1日(木) 11時20分

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10月29〜31日にかけて中国技術管理学会の2012年国際年次総会が行われた。同年次総会では、学術関係者らが中国と西側との国際技術移転というテーマで多角的な視点で討論した。写真は中国の多国籍企業「華為技術」社製の携帯電話。

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2012年10月29〜31日にかけて中国技術管理学会の2012年国際年次総会が行われた。新興経済体と西側の大国とが協力を進める場合、技術移転が改めて焦点となっており、同年次総会では、多くの学術関係者が「技術とイノベーションの戦略的管理と持続可能な発展、中国と西側との国際技術移転」というテーマをめぐり、多角的な視点で討論した。国際金融報が伝えた。

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討論の中で指摘されたのは、国境を越えた国際技術移転は中国のみならず、米国や欧州連合(EU)にも利益があるということだ。技術移転の成功は、中国の技術イノベーションを実現可能な目標に転換させるだけでなく、欧米諸国の科学的成果や技術的成果を利益の望めるビジネスに転換させることができるからだ。

実際、中国企業はここ数年の間に相次いで多国籍企業の仲間入りを果たし、その多くが国際的に有名なブランドへと成長してきた。こうした成功例からわかるように、後続者は先駆者に追いつくことが可能であるだけでなく、技術移転、技術の飛躍、技術イノベーションを通じて先駆者を追い越すことも可能なのだ。

現在、世界経済は岐路にさしかかっているが、中国は引き続き安定した経済成長を維持している。国際通貨基金(IMF)は、中国経済は2016年に米国を追い抜くという大胆な予測をうち出している。だが国のイノベーション指数に関する報告書をみると、中国企業の技術イノベーション能力と中核技術の自主達成率はまだそれほど高くない。

ある専門家の指摘によると、現在、多くの中国企業は多国籍企業からの直接投資の導入を通じて、国内に向けた技術移転と技術の拡散を達成し、経済成長と技術の進歩を促したい考えだ。だが多くの場合、多国籍企業が技術に制限を設けていることにより、投資先国の企業は長期にわたり技術面で依存する体質になってしまっている。

米国のグリーン技術やエネルギー再生技術、EUのエアバスの技術や設備製造技術などをめぐり、中国企業が海外で行う積極的な合併買収(M&A)が西側の懸念を引き起こしてもいる。ある専門家によると、中国企業が関心を寄せるのは、中国がこれらのM&Aを通じて中核技術をどのように獲得するか、ひいては中国企業の国際競争力を高め、経営規模を拡大するにはどうすればよいかという点だが、中核技術はM&Aだけで確立できるものではない。また欧米などの西側諸国は、中国が海外進出を果たした後、技術主導型の多国籍企業を本当に抱えていられるのか、多国籍企業の技術イノベーション能力を適切に管理できるのかどうかを懸念している。

英国プリマス大学のデビッド・ホイーラー教授の指摘によると、世界は東西・南北の英知を結集してグローバル環境、社会、経済の持続可能性を保証しなければならないという。総会の参加者もまた、知的財産権保護の実施戦略が技術移転のルートを開拓し、科学技術イノベーションを促進するための戦略的な道のりになるとの見方を示した。中心的な優位点を失うことを恐れて、技術を移転する人が知財権保護には不確定性があるとみなし、ひいては技術移転のルートを閉じてしまうのはおかしなことだ。ルートが閉ざされれば、移転する側もされる側も損失を被ることになる。このため中国は適切で有力な知財権保護の実施戦略を打ち立てる必要があるという。(提供/人民網日本語版・編集/内山

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