金融緩和で低迷、日本経済は救えない―中国メディア

Record China    2012年11月8日(木) 21時37分

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7日、日本の中央銀行である日本銀行(日銀)はこのほど、ゼロ金利政策を継続し、量的緩和政策として資産買い入れ基金の規模を11兆円拡大して91兆円とすることを決定した。写真は天津市にある日本車製造工場。

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2012年11月7日、日本の中央銀行である日本銀行(日銀)はこのほど、ゼロ金利政策を継続し、量的緩和政策として資産買い入れ基金の規模を11兆円拡大して91兆円とすることを決定した。2カ月足らずの間に2回の金融緩和措置をうち出したことになり、極めて異例な事態といえる。だが新たな金融緩和措置も日本経済の悪化の流れをくい止め、好転させることは難しいとみられる。人民日報が伝えた。

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日本経済は長期にわたって低迷状態にある。欧州債務危機や世界経済の下ぶれ圧力の増大を背景として、日本の今年第2四半期(4〜6月)の国内総生産の増加率は第1四半期(1〜3月)に比べて目立って低下し、わずか0.7%の増加にとどまった。第3四半期(7〜9月)には景気動向指数と鉱工業指数が3カ月連続で低下し、これに尖閣諸島の「国有化」が引き起こした対中輸出の急減が加わって、鈍化傾向が明らかになってきた。日本の内閣府と日銀は10月、日本経済は景気が回復しつつある状態から低迷状態に変わったとの判断をそれぞれうち出した。

さらに深刻なことは、国民経済の最も基本的な細胞といえる企業の経営状態が非常に悪いことだ。自動車産業が不振に陥り、家電産業の業績が悪化の一途をたどっている。そればかりでなく、シャープが倒産の危機に瀕し、家電業界の花形だったパナソニックとソニーも巨額の赤字を抱えるようになり、業界全体に危機が迫っている。新たな金融緩和措置はこうした背景の下でうち出されたものであり、目的は非常に明確だ。日本政府が4000億円を投じて進める経済喚起政策に合わせて、転落しようとする日本経済を助け起こし、日本経済をデフレから一日も早く脱却させ、物価の安定した成長軌道に乗せることが主な目的だ。

今回の金融緩和措置は寒波に直面する日本経済の状況を緩和するとみられるが、効果は限定的だ。その主な原因として、日本の経済政策と金融政策の方向性には重大な偏りがあることが挙げられる。公共事業への投資の増加や量的緩和政策はいずれも国内の需要不足の問題を解決することに目が向けられたものだが、現在の日本経済の悪化の根本的な原因は海外需要の不足にある。

日本は税収が減少し、失業率が高止まりし、主権債務危機が蔓延する状況の中で、公共投資の拡大によって経済の回復を促そうとしているが、その可能性には限界がある。日本では長期にわたるデフレを背景として、収入が減少し、GDPの約6割を占める個人消費がマイナス成長を続けている。また、鉱工業の生産が減少し、GDPの約15%を占める設備投資もエネルギーを失っている。社会インフラ建設と住宅建設への投資の増加も望めない。公的需要と民間需要を含む内需の経済牽引作用は期待できず、経済成長は輸出に頼るしかなくなっている。

昨年3月11日に東日本大震災が発生した後、日本の輸出は力を失い、原子力発電所の事故の影響により、石油や天然ガスなどのエネルギー輸入が大幅に増加して、貿易赤字が続くようになった。特に今年に入ってから貿易赤字が一層拡大し、日本側が発表したデータによると、今年4〜9月の輸出は前年同期比2%減少し、貿易赤字は3兆2000億円に達して、1979年以降で最大の減少率となった。対中貿易赤字は1兆5000億円で、赤字全体の約半分を占めた。対中輸出は今年1〜8月には前年同期比6%減少し、9月には釣魚島問題の影響で同14%減少した。うち自動車輸出は44.5%、自動車部品輸出は17.5%、電子部品輸出は9.6%減少した。

輸出が増えれば日本経済は元気になり、輸出が減ると日本経済は冷え込む。このような外需依存型の経済構造を転換させることは難しい。輸出の減少により、日本経済は再び輸出が減って生産が減り、生産が減って雇用が減り、雇用が減って所得が減り、所得が減って消費が減るという悪循環に陥る可能性がある。日本経済の衰退を解決するには、外需の拡大が急務だ。日本の未来の希望はアジアにあり、一番目の貿易パートナーである中国の広大な市場は、日本経済の発展に欠かすことのできないものといえる。このためには早急に外部環境を改善し、日中の経済関係を修復して、対中輸出を拡大し、外需を増やすことが必要だ。これこそが日本が経済低迷から脱出する最良の選択だといえる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山

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