中国の投資環境が悪化、台湾企業の7割が「投資は増加せず」―台湾

Record China    2012年11月20日(火) 8時58分

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19日、台北経営管理研究院の調査によると、世界的な投資環境の悪化を受けて、7割の台湾企業が中国での投資を増やすことはないと回答した。写真は中国に進出した台湾のスーパー。

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2012年11月19日、台北経営管理研究院の調査によると、世界的な投資環境の悪化を受けて、7割の台湾企業が中国での投資を増やすことはないと回答した。シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。

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台湾中央社によると、台北経営管理研究院の陳明●(チェン・ミンジャン、●は王へんに章)院長を中心とする調査チームが、1カ月にわたって中国華東・華南地域の5つの省と市に進出している177の台湾企業にアンケートとインタビューを行い、「中国大陸における台湾企業の現在の投資環境に関する調査報告書」を取りまとめた。

陳氏は「世界経済の悪化は2012年に入ってさらに深刻化し、台湾企業の中国での投資環境も変化と悪化のさなかにある。台湾企業の成長は台湾経済にリンクしており、政府と台湾社会は台湾企業がどう対処していくかに注目し、適切なタイミングでサポートを図るべきだ」と指摘している。

中国の投資環境の急速な悪化の原因としては、優遇政策の廃止、行き過ぎた地元への利益誘導、行政の干渉、さらには賃金の上昇、労働力不足、電力不足、増税、環境対策の負担増、社会保険の負担増、労資関係の悪化、社会的責任の増大、融資困難、偽物のはん濫、為替上昇、競争の激化等が挙げられ、台湾企業が中国で利益を出すことは日増しに困難になってきている。

各調査で、82%の台湾企業が人件費が増大したと回答、63%が労働力不足、29%が融資困難、19%が税負担の増大と行き過ぎた地方保護主義が存在すると回答した。

今後中国での投資を加速させると回答したのは29%にとどまり、55%が現状維持と回答した。また、投資の減少、移転を検討しているという回答はそれぞれ6%となり、4%の企業が撤退を検討していると回答した。

調査報告書では「中国側は進出企業の業種転換を図っており、ある程度の規模を持つハイテク企業や、文化的イノベーションの期待されるサービス業などが求められ、付加価値を生まない外資企業は淘汰される。台湾企業が生き残る唯一の道は、産業の構造転換と高度化である」と分析している。(翻訳・編集/岡本悠馬)

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