日本は「失われた30年」に陥るか?―中国メディア

Record China    2012年11月25日(日) 12時20分

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23日、日本経済はここ数年ずっと低迷状態にあり、多くの日本人がこれまで言われていた「失われた10年」や「失われた20年」がさらに長引いて「失われた30年」になるのではないかということを懸念している。資料写真。

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2012年11月23日、日本の財務省が21日に発表した今年10月の貿易統計データ(速報値)によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5490億円の赤字で、同月のデータとしては過去最高の赤字となった。4カ月連続の赤字でもある。同データによると、輸出減少の主な原因は中国への自動車輸出が前年同月比82%減少したことにあるという。日本貿易会の槍田松瑩会長は、日本の貿易赤字は「構造的な問題であり、解消するのは難しい」上、日中関係の緊張によって輸出が減少しており、貿易赤字の増加局面が切り替わる可能性は低いと指摘する。

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典型的な対外貿易大国である日本は、輸出が不振になると経済が低迷し、経済が低迷すると雇用情勢が厳しくなる。日本の厚生労働省が同日明らかにしたところによると、全国の生活保護受給者は213万人に達し、8月から4カ月連続で過去最高を更新したほか、受給世帯も155万世帯に達して過去最多となった。

日本経済はここ数年ずっと低迷状態にあり、多くの日本人がこれまで言われていた「失われた10年」や「失われた20年」がさらに長引いて「失われた30年」になるのではないかということを懸念している。このため、日本経済を活気づけるのが歴代政権の第一の任務となってきた。藤村修官房長官が20日に述べたところによると、景気を下支えするため、政府は予備費約1兆円を使って経済対策第2段を打ち出す予定であり、岡田克也副総理も政府の各府省に22日までに具体的な対策を出すよう求めた。衆議院が16日に解散し、本格的な補正予算の編成には時間がかかるため、第2弾も予備費で対応するという。経済対策の中心は「日本再生戦略」や東日本大震災からの復興などのプロジェクトだが、資金の規模がそれほど大きくないため、経済の浮揚効果は限定的だと日本メディアは指摘している。

経済の不確定要因となるリスクは、欧州の債務危機米国経済の復興の動き、日中関係の影響が引き続き拡大するかどうかなどを主な発生源としている。日本メディアによると、日本の輸出や生産は海外経済の鈍化や日中関係の悪化という二重の圧力を受けて低迷に陥っており、国民もこうした圧力が国内の設備投資や雇用情勢に影響を与え、悪循環を引き起こすことを懸念するが、日本銀行(中央銀行)はさまざまな点を考慮して、追加の金融緩和を打ち出すことは控えている。

だが野党・自民党安倍晋三総裁をはじめとする政治家たちが金融緩和を叫んでいるため、日銀は今、追加金融緩和の圧力にさらされており、円安圧力も続いている。岩井コスモ証券投資調査部の田口はるみエコノミストによると、円安はプラスではない。日中関係の悪化はすぐに解決するわけではなく、今後も輸出の低迷を背景とした貿易収支の赤字継続が見込まれる。貿易赤字は円安に振れやすくさせ、株式市場にとってプラスになる可能性はあるが、業種によっては構造的な問題が悪影響を及ぼすとみている。

あるアナリストによると、日本経済は「長らく病床にある」。日本政府は病状が悪化すると手当たり次第に医者を呼び、あわてふためいてバタバタし、日本経済に本当に必要な手当や治療が何であるかを深く考えずにいる。今の日本政府にとって最も有用な経済対策は金融緩和ではなく、中国との関係改善に努力することだと思われる。中国との関係を改善しなければ、対中輸出によって対外需要を牽引したり、中国人観光客をたくさん呼び込んで国内需要を牽引したりすることは難しいからだ。京都大学の若杉隆平名誉教授は、日本と中国との国交正常化から40年が経ち、両国は経済の上ですでに切り離せない関係にあると指摘した。両国の消費者や生産者はこうした紛れもない事実を肌で感じている。両国の関係悪化により、日本の製品が中国に輸出できないとすれば、日本経済に深刻なマイナス影響を与えるだけでなく、世界経済にも大きな影響を与えることになるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/TF)

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