不妊症患者4000万人以上、安易な堕胎も原因―中国

Record China    2012年12月5日(水) 21時54分

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5日、中国人口協会が発表した調査結果によると、中国には不妊症患者が現在、4000万人以上おり、うち出産適齢期の人が12.5%と20年ほど前(約3%)に比べて約4倍になった。写真は遼寧省瀋陽市にある精子バンク。

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2012年12月5日、「30歳になるまでは子供はいらないが、30歳を超えるとほしくてもできない」。出産適齢期の多くのカップルが現在、不妊症に悩まされている。中国人口協会が発表した調査結果によると、中国には不妊症患者が現在、4000万人以上おり、うち出産適齢期の人が12.5%と20年ほど前(約3%)に比べて約4倍になった。中でも25〜30歳の若者が最も多い。中国国営の通信社・中国新聞社のウェブサイトが報じた。

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北京大学第三病院の院長を務める喬傑(チャオ・ジエ)生殖医学センター主任によると、現在、多くの女性が仕事に打ち込み、結婚や出産の時期を遅らせることで、体には疲労が溜まり、実際に子供を作りたい時になると、出産能力が明らかに落ちているということが多い。

■不妊の原因のほとんどが生活習慣の乱れ

劉(リウ)さん(29)も子供がほしいのにできないと悩んでいたが、病院で検査を受けて初めて、妻ではなく自分に原因があることを知ったという。事務所で働いている劉さんは、仕事の付き合いでよくお酒を飲んだり、銭湯やサウナに行ったりと生活習慣が乱れ、いつの間にか生殖器官の健康に悪影響が及んでいたのだ。

河南省人民病院生殖医学センターの張翠蓮(ジャン・ツイリエン)主任は、「女性7割、男性5割の不妊症の原因は、乱れた生活習慣がもたらした後天的なもの」と警笛を鳴らす。

また、「現代の若者は、安易に堕胎をすることが問題」とし、「堕胎手術をすると、子宮内膜などの生殖器官にとっては大きなダメージになり、卵管閉塞や子宮内膜ひ薄化などの症状を引き起こす。そうなると妊娠しにくくなるだけでなく、流産する可能性も高まる」と警告。「早すぎる性交渉や不衛生な性交渉も卵管炎や骨盤内炎症を引き起こし、不妊症の原因をなる」と指摘する。

さらに、「現在の若者の結婚や出産に対する観念は過去とは大きく異なる。同棲や離婚、再婚が増加し、さらに晩婚化や晩出産化も進んでいる。これらの問題を背景に、出産に最も適した時期を逃してしまう女性が増加している」と話した。

そのほか、悪化する生活環境が出産に与える影響も見逃せない。結婚7年目という劉さん(女性)も不妊に悩まされており、体外受精にも2回失敗したという。その原因は家具屋で働いていたため、長期間にわたりホルムアルデヒドなどの有害な化学物質にさらされていたためという。

■ストレスが原因で不妊症になる男性急増

専門家は、連日の徹夜や仕事上の大きなストレスも不妊症患者が急増している主な原因と見ている。女性にとって、仕事上のストレスは、ホルモンバランスの乱れや多嚢胞性卵巣(PCO)、さらに卵巣早期老化などの原因となる。そして、不妊症を引き起こす女性が増加している。

一方、鄭州大学第二附属病院生殖医学センターの譚麗(タン・リー)主任は、「近年、男性の不妊症の増加は女性のそれより顕著」と指摘。原因として「仕事上のストレス」を挙げ、「体のホルモンバランスが崩れ、精子の数が少ない『乏精子症』、精子の動きが悪い『精子無力症』、精子の形が悪い『精子奇形症』などを引き起こす」とし、「精子は卵子より脆弱。長時間の運転や溶接作業などが原因で、局部の温度が上がるだけでも、精子の数の減少、弱体化が起こる。ノートパソコンを太ももの上に置いたり、携帯をズボンのポケットに入れたりしても、精子の成長に影響を及ぼすことさえある」と警告する。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/内山

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