山あり谷ありの日中関係、今後は上り調子へ―中国メディア

Record China    2012年12月20日(木) 10時5分

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19日、中国・北京市でこのほど、北京市対外友好協会と東京都日中友好協会は「2013年度北京・東京友好交流活動に関する会合の覚書」に調印した。写真は今年7月、安徽省馬鞍山市で開かれた投資説明会で交流する日中のビジネスマン。

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2012年12月19日、中国・北京市でこのほど、北京市対外友好協会と東京都日中友好協会は「2013年度北京・東京友好交流活動に関する会合の覚書」に調印した。調印式に出席した著名な日中民間友好活動家、西園寺一晃氏(東京都日中友好協会常務副会長)に両国関係の現状などについて聞いた。中国のニュースサイト・国際在線が伝えた。

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西園寺一晃氏は1958年、中学生のころ両親と共に北京市に移り住んだ。北京市で中学、高校に通った後、北京大学の経済学部に入学、日本に帰国後は朝日新聞社に勤務。定年退職後、日中両国の友好交流活動に従事し、現在は日本工学院大学孔子学院の院長や東京都日中友好協会の常務副会長などを務める。

西園寺氏はインタビューで、「中国に来てから今でも忘れられない思い出がいくつもある。中でも忘れられないのは、中学3年の時に、周総理夫妻が私たち一家を中国共産党本部の自宅に招いてくれたこと。その時、周総理は私にいろいろな話をしてくれた」と懐かしそうに周恩来総理の言葉を思い返した。周恩来総理の印象深かった話として以下の3つを挙げた。

1)歴史から見て、日中両国が闘えばアジア全体が衰退し、両国が和すればアジア全体が繁栄する。2)北京市に住んでいる間、毎日学校に通うため多くの人に接する。そうすれば中国のさまざまな面が見えてくるだろう。中国には遅れている部分もあれば、良いところもある。また不足しているところもある。もし中国の遅れている部分や不足している部分を見たり、気付いたりした場合は、正直に私に言ってほしい。良いことしか言わない友人は好きではない。我々が求めているのは、友好的な立場から誤りや欠点を的確に指摘してくれる友人だ。3)君はまだ若い。ぜひ多くの中国の友人を作るべきだ。そうした友人たちは将来必ず君の人生の貴重な財産になるはずだ。

また、尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題をめぐり対立する日中関係の現状について、西園寺氏は「両国関係の発展は山あり谷ありで、今までも多くの紆余曲折(うよきょくせつ)を経てきたが、今年は国交正常化40周年という記念すべき年にこうした問題が起こり、非常に残念」と指摘。自身が院長を務める日本工学院大学孔子学院への影響について触れ、「2008年の設立当初はわずか20人だった学生がこの約5年間で240人にまで増えていたが、今回の問題で190人に減少し、13%の学生が流出した」と説明した。一方、今後の見通しについては「両国は断ち切ることのできない関係で、互いを必要としている」とし、「一時的なものだと考えている」と前向きな見方を示した。

西園寺氏は「日中関係について語るとき、政治と経済が両国の友好をけん引する原動力だといわれてきたが、それだけでは不十分だ」とし、国民感情の重要性を指摘。国民感情の改善に向けた重要な手段として文化の役割を挙げ、「孔子学院が文化交流の橋渡し役を担うことができる」と熱を込めた。さらに、「日中両国は文化交流を更に積極的に進めるべきであり、日本人はよりいっそう中国の美しい文化を理解し、中国人も日本の優れた文化を理解するべきだ。これ以外に、お互いに深く理解しあう方法はない。国民の視点から見た場合、最も重要なのは政治や経済ではなく文化だと個人的には考えている。この意義からすれば、中国の孔子学院や孔子の授業は両国の懸け橋として相互理解を促進する役割を果たせるだろう」と話した。

北京市対外友好協会と東京都日中友好協会がこのほど取り交わした「2013年度北京・東京友好交流活動に関する会合の覚書」の中には、環境保護や省エネ、農業、高齢化対策、青少年交流、中小企業間交流などの内容が含まれている。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/内山

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