中国初の国産空母、着々と試験航海重ねる、「間もなく就役」と中国メディア

Record China    2019年1月11日(金) 23時50分

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中国初の国産空母が試験航海を着々と重ねている。中国国防部は就役時期について明言を避けているが、中国メディアは「試験で技術の壁がすでに取り払われており、空母が間もなく就役することを示している」と伝えている。写真は中国の国旗と海軍旗。

2019年1月11日、中国初の国産空母「001A型」が試験航海を着々と重ねている。中国国防部は就役時期について明言を避けているが、中国メディアは「軍機の訓練の基礎を固めた」と指摘。「試験で技術の壁がすでに取り払われており、空母が間もなく就役することを示している」と伝えている。

初の国産空母は2017年4月、船体工事が進められていた大連の造船所の大型ドックを離れ、進水した。ウクライナから購入した旧ソ連の空母を改造し、2012年に就役した「遼寧」に続く中国海軍の空母2番艦となる。遼寧がベースだが、レーダーシステムと艦橋システムのアップグレードなどの改良を行っているという。

001A型の満載排水量は7万トンで、全長315メートル。J15艦上戦闘機を32機搭載できる。動力は蒸気タービンで、最大速力は31ノットと推定されている。米海軍空母のような高圧蒸気などで艦載機を発進させる装置の「カタパルト」は備えておらず、遼寧同様、艦首が反り上がったスキージャンプ型の甲板を持つ。

国営新華社通信によると、001A型は昨年5月8日に初の試験航海を開始。さらに8月26日から、10月28日から、12月27日からと計4回の試験航海を実施した。

中国網は「最近ネット上で公開された写真によると、飛行甲板には3枚の防護板と軍機3機が確認できる。防護板はジェットエンジンが噴射する排気の方向を変える装置で(特に発艦の際)、甲板の熱による損傷、乗組員の負傷を防止する」と報道。4回目の試験航海でJ15の本格的な発着艦訓練が行われた可能性に言及した。

さらに「3回目と4回目の間隔は最も短かったが、これは001A型が人民解放軍海軍への正式な交付に向け、まい進していることを意味する」と説明。香港の軍事専門家・宋忠平氏の「軍機の訓練は、その他のすべての技術的問題が解消されたことを意味する。1~3回目の海上試験では主に通信・電力などの問題を解消したが、これは軍機の訓練の基礎を固めた。軍機が順調に発着艦できれば、これは国産空母が就役を間もなく開始することを意味する」との見方を紹介した。

中国網によると、001A型について中国国防部の任国強報道官は「建造作業は計画に基づき順調に推進されている。海上試験も安全かつ順調であり、予定の目的を達成した」と強調。具体的な時期には触れなかったものの、就役が近いことをにおわせた。台湾メディアなどは「艦名は『山東』が有力」とも報じている。

中国は001A型に続く3隻目の空母を上海の造船所で建造中と報じられている。新華社通信は昨年11月、「新型空母」と伝えており、スキージャンプ型ではなく艦載機をリニアモーターで発進させる電磁式カタパルトを新たに導入するとみられている。(編集/日向)

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