Record China 2012年12月30日(日) 17時40分
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2012年、中国のインターネット界では4億人近い一般市民が“中国版ツイッター”を通じ、発言権を持ちだした。今特集では、2012年に“中国版ツイッター”をにぎわせた日本関連の話題をご紹介する。第6回は「日本大使公用車襲撃事件」。写真は丹羽大使(当時)。
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2012年、情報鎖国が続いていると考えられていた中国で、大きな異変が起きた。依然として政府の検閲下にある同国のインターネット界で、4億人近い一般市民が“中国版ツイッター”と呼ばれる簡易投稿サービスを通じ、発言権を持ちだしたのである。情報の受け手としても十全とは言えない状況にある彼らだが、それでも個人の意見を自由に発言し、情報の送り手側ともなったのだ。
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この“中国版ツイッター”を通じて、既存のメディアからはうかがい知ることのできない中国人の本心を知ることができるようになった。彼らは、日本のことをどう思っているのか?今特集では、2012年に“中国版ツイッター”をにぎわせた日本関連の話題をご紹介する。第6回は「日本大使公用車襲撃事件」。
8月、北京市内で、丹羽宇一郎駐中国大使(当時)の乗った公用車が進行方向をふさがれ、中国人とみられる男が車両に取り付けた日の丸を奪った。このころから、日中間で領有権を争っている尖閣諸島に香港の活動家らや日本の地方議員らが相次いで上陸しており、中国では各地で反日デモが行われている情勢下の出来事。“愛国心から来る反日行為”を罰すれば、国民の反日感情が一気に高まる懸念もあり、中国当局の対応に注目が集まった。“中国版ツイッター”では一般から以下のような意見が寄せられた。
「これについて何の意見を言うつもりもないが、やはり日の丸を取った男は勇気があるとは思う」
「この男を支持もしないが反対もしない。ただ、スカッとした!」
「大使襲撃には反対だが、日の丸を奪ったことに関しては賛成…覚悟しろよ丹羽大使!野田と徒党を組んでいるとロクな目に遭わないぞ」
上記のように男を英雄視する声がズラリと並ぶかと思われたが、このような発言を大きく上回って確認されたのは、「親中派の丹羽大使に対して暴挙に出るのは適切ではない」との非難の声だ。
「丹羽大使はますます減りつつある貴重な日本の親中派なのに、愛国主義者たちは何を考えているんだ」
「昔から『両国交兵、不斬来使(戦の最中にあっても使者は殺してはいけない)』と言われる通り。それに丹羽大使はずっと日中友好に尽くしてきた人物だとニュースで聞いた。バカなことをしでかした奴らは、国の面倒になることをわざわざするな!これは愛国とは言わない、おつむが足りないって言うんだ」
「この愛国野郎はふだんニュースを見ないのかな?丹羽大使は日中友好をずっと訴えてきた親中派で、中国の友人だ。それに、愛国のためとはいえ、軽々しく外交事件を起こすものではない」
「愚かな愛国主義、悲しくもありおかしくもある」
過熱が続く尖閣問題において、石原都知事(当時)がこの購入案を示したことに対し、丹羽大使が異論を示したことが中国人の感情にかなり大きく響いているようだった。
「遺憾の意を表します。すべての中国人がこんなことをしていいと考えているわけではありません」。この声が民意を代表していたのかもしれない。
また、丹羽大使については以下のような分析も見られた。「丹羽大使は経済界出身の民間人で、両国の経済問題と政治問題を同等に見なしていたのだろうが、経済関係を重視するあまり、政治的関係を軽く見た可能性もある。これが日本の国家的利益を見過ごすことにつながり、日本国内での人望を失ったのかもしれない」(翻訳・編集/愛玉)
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