中国山東省滕州市で14日、同じ企業に勤める女性社員数人が四つん這いになりながら街中を行進し、物議を醸した。大衆網が伝えた。

映像では、企業の名称が書かれた赤い旗を持った人物の前後で、四つん這いになって道路を這う女性らの姿が確認できる。中国ではノルマや業績目標の未達成で従業員に罰を与える騒動がたびたび報じられているため、今回の一件に関してもネットで広まると「社員に対する懲罰か」と物議を醸した。

通行人の通報により警察が出動したことで騒動は収束し、15日には地元警察が企業による懲罰ではないと明かした。警察の調査によると、四つん這いでの行進は企業が企画した宣伝活動の一つで、注目を集めるのが目的だったという。

同企業の活動に対しては批判の声が数多くネットに投稿されており、「理由はどうあれ、このやり方は不適切」との声が代表的だった。さらに、這って行進していたのが女性ばかりで旗を持っていたのが男性だったことから、中国唯一の公式な全国婦女組合連合である、中華全国婦女連合会が苦言を呈した。同会機関紙で「これは明らかに女性に対する侮辱である。手段を選ばない宣伝は女性の尊厳を傷つけるだけでなく、公序良俗に著しい悪影響を与える」と厳しく非難した。（翻訳・編集/内山）