日立が英国での原発事業を停止、中国にチャンス到来か―中国メディア

Record China    2019年1月21日(月) 5時50分

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18日、環球網は、日本企業が英国での原発事業を停止することで、中国にチャンスがあるとする記事を掲載した。

2019年1月18日、環球網は、日本企業が英国での原発事業を停止することで、中国にチャンスがあるとする記事を掲載した。

記事は、昨年11月に東芝が、事業費が高過ぎることを理由に原発建設事業から撤退すると発表したことを紹介。さらに日立製作所も1月17日、高過ぎる事業費を理由に英国での原子力発電所の建設事業を凍結すると発表したと伝えた。日立が凍結した原発事業は2基であるため、「英国は短期間で3基の原発建設をストップせざるを得なくなった」と指摘した。

そのため、英メディアは日本企業が撤退した後の英国について「巨大なエネルギーの欠如」、「重大な打撃」などと報じていると記事は紹介。皮肉なこととして、日本企業が撤退する前は英国政府に中国の参入を防ぐよう要求していた英メディアが、「中国のことを思い出した」のだという。

ロイター通信は、「日本人が残した原発の穴を中国人が埋めるか」と題する記事を掲載し、「中国広核集団は、ずっと英国の原発市場に強い関心を示しており、英国での原発建設を望んできた。中国広核集団は、フランスと共同で英国のヒンクリー・ポイントC原発を建設する予定で、しかも中国技術の華龍1号(HPR1000)を使用した原発の建設について、英国の4年にわたる審査を待っている状況だ」と報道したことを伝えた。

その上で記事は、「日本と比べると、確かに中国企業は原発建設の面で優秀な技術とコスト面での優位性があるだけでなく、われわれはずっと十分な誠意を示してきた」と主張。英国政府による出資を求める日本企業とは異なり、中国広核集団は、ロンドン東部での原発建設について、英国政府の出資は求めていないという。また、英国世論の「政治的な心配」を打ち消すため、中国広核集団は原発の建設完成後に原発の制御と運営権をすべて引き渡すことができると表明していたことも伝えた。

一方で記事は、「中国はこれだけの誠意を示しているのに、今のところ獲得できたのはヒンクリー・ポイントC原発だけだ」と指摘。英メディアは、これは出資比率が中国は33.5%と少なかったから可能となったが、中国企業が66.5%出資予定の大きなプロジェクトでは、何年もかかる審査過程を経なければならないと伝えているという。

最後に記事は、「日本企業の撤退は、英国のエネルギー発展に大きな打撃となったが、中国の原発企業はこのチャンスをつかむべきだ。英国での業務を推進させ、着実に英国で足場を固めることで、最終的に中国企業に対する英国世論の『政治的な偏見』を払しょくし、中国が建設する原発に対する良い評価を言わせることができるだろう」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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