中国でスタバの「猫爪グラス」争奪戦、背景に流行に流されやすい消費心理―中国メディア

人民網日本語版    2019年3月8日(金) 15時20分

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中国で今、最も人気の商品といえば、おそらくスターバックスの「猫爪グラス」だろう。買うために徹夜で並んだ人もいれば、手に入れてネットで1000元(約1万6000円)以上につり上げて転売する人もいる。

中国で今、最も人気の商品といえば、おそらくスターバックスの「猫爪グラス」だろう。買うために徹夜で並んだ人もいれば、手に入れてネットで1000元(約1万6000円)以上につり上げて転売する人もいる。経済専門家によると、「『猫爪グラス争奪戦』は流行に流されやすい消費者の心理によるもので、人々が競って手に入れたがるこのグラスは、虚栄心を満たし満足感を与えてくれる」という。

■背景に流行に流されやすい消費心理

このグラスは外側に桜の花がデザインされ、二重になった内側は猫の手の形をしており、色のついた飲み物を注ぐとその形が浮かび上がり、まるでかわいらしい猫が手を振ってあいさつしているようにみえる。スタバが発売を開始する前から、ショート動画コミュニティーのTik TokやSNSの小紅書などのアプリを通じて人気になっていた。定価は199元(約3200円)。手に入れようと、深夜にスタバ店舗前で待ち構える人もいた。

スタバは毎年、「桜のシーズン」に桜モチーフのグラスやカップを発売しているが、今回のように特定の商品の人気が爆発したというケースはまれだ。なぜ「猫爪グラス」だけ人気が沸騰し、ネットで話題を集めるようになったのだろうか。

経済学者の宋清輝(ソン・チンフイ)さんは、「スタバの『猫爪グラス』の大人気の背景には、若い消費者層のカワイイものを追い求める消費心理がある。彼らは大金を投じることをいとわない。これが猫爪グラスに高いプレミアがついた根本的な原因だ。次に流行に流されやすい消費心理がある。人々が競って手に入れたがるこのグラスは、虚栄心を満たし満足感を与えてくれる」と説明した。

今の若者の消費には流行に流されやすく理性を欠くという傾向があり、人が手に入れたものを自分も欲しいと思い、役に立たない商品でさえ人が持っていれば欲しいと思っている。現在、ショート動画の営業販売をうまく利用できれば相当の売り上げを上げられるが、商品の質やサービスがしっかりしていないため、自ら評判を落として自滅するケースもある。消費者は、ショート動画(ブロガー)がすすめる商品やサービスを購入するときは慎重にならなければいけない。

中国EC研究センターの生活サービスECアナリストの陳礼騰(チェン・リーテン)さんは、「『猫爪グラス』は消費心理をしっかりつかまえた。一般の消費者に比べ、スタバのファンは消費意欲がより高く、ロイヤリティーもより高く、人気商品を打ち出して消費を喚起することは難しくない。だが同様に、ファンは消費ニーズゆえに激しい反応をみせるので、理性を欠いた状況の中でファンに良識を失わせ突っ走るよう促してしまう可能性もあり、今回の『猫爪グラス』の争奪戦や価格のつり上げのようなことも起きる。よって企業は商品の投入や営業販売方法では規模ということをしっかり把握しなければならず、消費者も理性的に消費するよう注意しなければならない」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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