日本の軍需産業、なぜ日に日に厳しくなっているのか―中国メディア

Record China    2019年3月13日(水) 0時10分

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12日、環球時報は、日本の民間軍需産業の先行きが厳しい状況について解説する、国防大学国家安全学院教授・楊育才氏によるコラムを掲載した。写真は自衛隊の観閲式(陸上自衛隊HPより)。

2019年3月12日、環球時報は、日本の民間軍需産業の先行きが厳しい状況について解説する、国防大学国家安全学院教授・楊育才(ヤン・ユーツァイ)氏によるコラムを掲載した。

楊氏はまず「コマツが先日、開発からも手を引くことを決定した。三菱重工や川崎重工など軍用航空装備を手掛ける企業も同様の問題に直面しているという。どうやら、長きにわたり自力で発展してきた日本の軍需工業体系は先行きが日に日に怪しくなっているようだ」と論じた。

その上で、「日本の自主的な軍需工業が苦境に立たされている直接的な原因は、増加する自衛隊の装備調達費が日本企業向けではなく、米英向けに利用されていることだ」と指摘。「軍事費が回って来なくなった民間企業は、生産停止や新規開発停止を余儀なくされている。この現状は、日本が描く政治大国・自主軍需工業の願いから徐々に遠ざかっている」と続けた。

一方で、「日本の強い技術力、生産力が決して役に立っていない訳ではない」とし、「実際、米国の軍需工業が日本を頼りにしている部分は大きい。これは、日本が同盟国としての自尊心を保つの役立っているが、何と言っても完全な軍需工業生産能力は日本に存在しないのである」とした。

続けて、「さらに日本を悩ませているのが、将来の国際的な安全保障や発展の傾向の中で、日米同盟に対する絶対的な安心感が持てないことだ」と主張。「米国政府がさまざまな『グループ』から脱退し、世界の構図が急速に変化する状況おいて、日本もまた別の政治的な安全保障上の見通しに憧憬(しょうけい)を抱いているかもしれない」と分析した。

楊氏は「安倍晋三首相とその閣僚は世界を飛び回って、同盟関係にない地域の大国との関係改善に尽力している。東アジア地域の一体化を考え、日本は新たな協力のチャンネルを開拓し、日本の各種企業に生存と復興の力を与えようとしている可能性がある」と指摘。「これは日本の長期的な利益に合致するものであり、軍事・政治・企業の各界が多様な選択肢について議論することになるだろう」とした。(翻訳・編集/川尻

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