スズキの中国からの敗走は誰の失敗か―中国メディア

Record China    2019年3月27日(水) 12時20分

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23日、中国証券報は、昨年中国市場からの撤退を発表した日本の自動車メーカー・スズキについて「スズキの敗走は誰の失敗なのか」とする記事を掲載した。資料写真。

2019年3月23日、中国証券報は、昨年中国市場からの撤退を発表した日本の自動車メーカー・スズキについて「スズキの敗走は誰の失敗なのか」とする記事を掲載した。

記事は、中国に進出してから24年という歴史を持つ日本の有名自動車ブランドのスズキが昨年下半期に中国市場からの撤退を発表したと紹介。同社は1995年、ほかのメーカーに先駆けて合弁企業を通じて中国での現地生産を開始、アルト、ジムニーなどのブランドで中国市場を一世風靡し、2011年には年間販売台数30万台超を記録したことを伝えた。一方で、好況は長く続かず販売減が続き、18年1~7月の累計が3万台に届かない状況にまで落ち込んだとしている。

そのうえで、スズキの中国市場撤退の背景には「新興国戦略の落とし穴」があるとの見方を紹介。スズキの市場開拓は「先手必勝」の戦略で、他社が進出する前に途上国でブランドを浸透させ、その国の経済成長とともに利益増を目指すというものだが、軽量で小回りの利く自動車を得意とするスズキのスタイルは中国の消費者とはマッチせず、中国市場では長期的な利益が得られなかったと説明した。

その一方で、中国では敗走したスズキはインド市場では50%という高いシェアを維持しており、世界市場においては決して敗者の様相を呈しているわけではないと指摘。「スズキの中国撤退は、中国の消費者がスズキを捨て、スズキも中国の消費者を捨てたと言える」と評している。

記事によると、スズキの中国市場撤退はスズキ自身だけでなく中国の消費者の損失にもなるという。記事は「混雑した都市、高騰する燃料価格、不足する資源という状況で、スズキのような小型車を得意とするメーカーの撤退は、中国の消費者が将来最も必要になるであろう製品の提供者を淘汰したことを意味する」とした。

そして「中国の消費市場はすでに十分大きいが、深さや細分化、多元化が明らかに不足している。中国消費市場の良好な発展に向けて速やかに考えなければいけない点だ」と論じている。(翻訳・編集/川尻

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