Record China 2019年4月7日(日) 16時40分
拡大
IDC Japanが発表した世界全体の人工知能(AI)システム市場の支出額予測によると、2022年までの5年間平均でAIシステムに対する支出拡大が最も大きいのは日本の58.9%で、中国は49.6%の予想という。
IT専門調査会社のIDC Japanは2日、世界全体の人工知能(AI)システム市場の支出額予測を発表した。全世界の支出額は2019年、前年比44.0%増の358億ドル(約3兆9900億円)に達する見込み。地域別で2018~22年の5年間平均で支出拡大が最も大きいのは日本の58.9%で、中国は49.6%の予想。
AIシステムに対する世界的な投資が最も盛んな産業分野は小売で、自動顧客サービスエージェントやエキスパートショッピングアドバイザーなどのソリューションに対する企業の投資額は今年59億ドル(約6600億円)に達する見込み。次は銀行分野で、56億ドル(約6200億円)の投資が自動脅威インテリジェンス・予防システムや、不正行為分析・調査などのAI対応ソリューションに向けられると予測される。
さらに組立製造、ヘルスケア、プロセス製造などを加えた産業5分野が、2019年のAIシステムに対する支出額トップ5の業界を構成するとみられるという。
分野別で2019年に最大の支出が見込まれるAIシステムはソフトウエアで、約135億ドル(約1兆5000億円)がAIアプリケーションやAIソフトウエアプラットフォームに向けられるとみられる。AIアプリケーションへの支出の増加率は2018~22年の5年間平均で47.3%の見込み。
地域別でみると、米国では主に小売と銀行の産業分野が、2019年のAIシステムに対する全支出の約3分の2を占めると予測される。支出額が2番目に大きい地域である西欧では同年、投資対象となる主な産業分野は銀行、小売、組立製造という。
2018~22年の5年間平均で最も急速支出拡大が見込まれるのは日本で平均成長率は58.9%、中国は49.6%の成長。日本と中国を除くアジア太平洋地域は51.4%で、アジア太平洋地域では世界で最も急速にAIシステムへの支出が増加するという。(翻訳・編集/如月隼人)
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