2013年3月7日、ロイターは、ヨーロッパ諸国が中国人観光客を呼び込むためには、発想の転換が必要だと報じた。9日付で環球時報が伝えた。

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中国観光研究院によれば、2020年までに、中国の海外旅行者数は2012年の8200万人から2億人にまで達すると見込まれている。ベルリン国際旅行見本市（ITB）に参加した専門家は、中国人観光客はブランド店に群がるものというイメージにとらわれず、他の方法でアピールすることが必要だと指摘する。

欧州旅行委員会のエドワルド・サンタンデール氏は、「これまでヨーロッパは人気ナンバーワンの観光地だったが、われわれが考われわれが考えを改めなければ、10〜15年以内に大きな変化にみまわれる可能性がある」としている。また、「中国人観光客は自国の文化と歴史的なかかわりのある場所を訪れたり、クラシック音楽を楽しんだり、自国の大気汚染から離れて青い空を楽しみたいのだ」と指摘。歴史愛好者ならば、カール・マルクスの生誕地であるドイツのトリーアや、トウ小平が1920年代に生活したフランスのモンタルジなど、共産党の歴史的スポットを訪れるのも良い。また、中国の詩人、徐志摩（シュー・ジーモー）の「再別康橋（さらば、ケンブリッジ）」に出てくるケンブリッジ大学内の柳の木も人気がある。

スペインでは、観光業がGDPの11％を占めているが、最大の顧客である英国人観光客数は伸び悩んでいるため、中国人観光客数を12年の17万7100人から、20年には100万人にまで引き上げたいとしている。中国国家観光局の邵［王其］偉（シャオ・チーウェイ）局長は、中国人観光客を呼び込むためには、言葉の壁を克服し、中国人の口に合う食事を提供する必要があると指摘する。中国人観光客に合わせ、スペインでは一部の闘牛ショーでは牛を殺さず、モルディブでは日に当たりたくない中国人向けに、夜釣りやナイトダイビングなどを行っている。（翻訳・編集/中原）