人民網日本語版 2019年4月19日(金) 5時40分
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日中関係は昨年、長年立ちこめてきた暗雲を脱して正常な軌道に戻り、新たな発展も得た。このため、日中の識者は今年の日中関係に対して、特に経済分野について楽観的であり、期待を抱いている。写真は日本のサラリーマン。
日中関係は昨年、長年立ちこめてきた暗雲を脱して正常な軌道に戻り、新たな発展も得た。このため、日中の識者は今年の日中関係に対して、特に経済分野について楽観的であり、期待を抱いている。全体的に見て、日中の経済協力には取っ掛かりが多く、主に次の4点が挙げられる。(文:陳友駿・上海国際問題研究院副研究員。解放日報掲載)
■世界経済の統合を連携して維持
第1に、経済の一国主義、保護貿易主義と断固として戦い、世界経済の統合、貿易の自由化という大きな趨勢を共同で維持し、後押しする。世界経済ガバナンスのマクロ的視点から、経済の一国主義と保護貿易主義は世界の自由経済秩序を脅かす主たる矛盾であるうえ、ひとたびその処置を誤れば、世界経済ガバナンス体制改革にシステマティックなリスクを引き起こしやすい。こうした中、世界第2、第3の経済大国である日中が連携して世界の自由経済秩序の健全な発展をしっかりと守るのは当然のことだ。さらに重要なのは、日中両国が世界経済ガバナンスのルールについての踏み込んだ検討と意思疎通を強化し、世界経済の発展の法則に従うとともに、広大なアジアのエコノミーと途上国の経済発展の現実に合致する新たなルールシステムの設計に努力することだ。要するに、着眼点が低すぎてはいけないし、望みばかりが高くて現実的でないのもいけない。
第2に、地域経済統合を共に後押しし、強大な生命力と発展の原動力を持つアジア太平洋経済圏を構築する。長年の共同の努力を経て、日中を含む多数のアジア太平洋諸国は地域経済統合に極めて大きな期待を抱いているものの、日中韓自由貿易協定(FTA)や域内包括的経済連携(RCEP)など地域経済統合に関わる重要協定の交渉は常に合意が困難な状態が続いている。例えば、日中韓FTA交渉の再開後間もなく、慰安婦問題やレーダー照射問題などのために日韓関係は膠着状態に陥った。これは日中韓FTA、RCEPの交渉の足を著しく引っ張っている。このため、いかにして政治的要因による妨害を克服し、交渉の敏感な議題において速やかに合意を形成するかが、今年日中がアジア太平洋の経済統合を共に推進するうえでの主要な取っ掛かりの1つとなるだろう。
■構造的改革は共通の課題
第3に、日中二国間の経済協力の基礎をさらに固め、協力の質とレベルを高める。中国の改革開放は昨年、40年目を迎えた。過去40年間に中国経済は世界の注目する成果を挙げ、日中の経済協力も非凡な40年間を歩んだ。現在、日中両国の経済発展はいずれも構造転換の重要な歴史的節目にある。これに対して日中両国の経済界は連携して、研究・交流の拡大と深化を基礎に、デジタル経済、環境経済など新しいタイプの課題に対処するためのノウハウと考えを建設的に打ち出し、二国間経済協力がさらに高いレベル、さらに深い分野で実り豊かな成果を得るために、互恵・ウィンウィンの戦略プラットフォームと意思疎通のメカニズムを構築することができる。
第4に、「一帯一路」の枠組での第三国経済協力の推進に力を入れる。第三国経済協力協定の調印は昨年の日中関係発展の最大の成果であり、日中の経済協力が第三国で「新たな花を開き、新たな果実を結ぶ」ための基礎的条件を整えた。これに続いて、いかにして「一帯一路」の枠組で「日中プラス1」の大型経済協力プロジェクトを掘り起こし、開発し、実行に移し、両国のさらに広範囲の経済的利益を拡大するかが、双方が共に直面する最も差し迫った、最も潜在的利益を備える重大な課題となるかもしれない。また、「日中プラス1」協力モデルの推進と深化に従い、模倣・普及の可能な一連のノウハウと方法が徐々に形成され、普遍的な応用価値を持つルールと制度が創造されるかもしれない。これは完全に「一帯一路」建設の有機的組成となり得るし、「一帯一路」の開放性と包摂性を側面から証明することもできる。
以上をまとめると、日中の経済協力は注目点が非常に多いが、客観的にはチャンスと試練が併存し、「任重くして道遠し」であり、両国の識者の共同努力が必要であると言える。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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