「アジア太平洋の繁栄は米中共通の利益」中国新首脳が「G2」論強調=人事、親米派で固める―全人代閉幕

Record China    2013年3月17日(日) 15時27分

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17日、中国の全人代が閉幕した。習近平国家主席は演説し、対外政策に関しては「終始変えることなく平和発展の道を歩み、果たすべき国際的な責任と義務を履行する」と述べ、世界各国との友好を推進する意向を表明した。写真は全人代での投票風景。

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2013年3月17日、中国の全国人民代表大会(全人代)が閉幕した。習近平国家主席は演説し、対外政策に関しては「終始変えることなく平和発展の道を歩み、果たすべき国際的な責任と義務を履行する」と述べ、世界各国との友好を推進する意向を表明した。

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習氏は国家主席就任後、真っ先にオバマ米大統領に電話し、「相互尊重の精神があれば、中国と米国はアジア太平洋でさらに力を発揮し、太平洋を真に太平の海にできる」と呼びかけた。今年夏には新体制で初となる米中戦略・経済対話の開催も決まった。

李克強首相は全人代閉幕後記者会見し、「中国は発展途上の大国として、相応な国際的義務を負う。世界各国と手を携えて世界の平和と繁栄に向けて努力し、中国が覇権国家になることはない」と強調。その上で、米国のアジア重視戦略に特に言及、「アジア太平洋は中国と米国の利益が交錯する地域である。この地域からオバマ政権と新しいタイプの大国関係を構築していきたい」と述べ、対米関係で積極的な姿勢を見せた。

全人代で決定された新たな外交トップは楊潔チ外相が国務委員(副首相級)に昇格。駐米大使を務めた楊氏は親米派の代表格で、米国の政財界に広い人脈を持つ。前駐米大使の張業遂氏も近く筆頭外務次官に就く。

外相には元駐日大使の王毅・国務院台湾事務弁公室主任が昇格。日本語に堪能で、日本の政財界に太いパイプを持つ。小泉内閣時に悪化した日中関係を、安倍晋三首相が前回首相時に立て直す際、尽力した。中国の対日関係改善への意欲の表れとも見られ、関係正常化への期待も高まる。

ただ、習国家主席は全人代で「戦争に打ち勝つ『強軍目標』に基づき、断固として国家主権や安全、発展の利益を防衛し、人民の生命・財産・安全を守り抜かなければならない」と「富国強軍」を強調。中国国内の対日世論も依然厳しく、沖縄県の尖閣諸島を巡る中国の強硬姿勢に、当面大きな変化はなさそうだ。尖閣諸島に海洋監視船を派遣する国家海洋局の権限強化も全人代で決めた。(取材・編集/SK)

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