男児がエスカレーターで指切断、施設側「治療費立て替えの義務ない」―中国

Record China    2019年5月12日(日) 22時30分

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中国四川省瀘州市の商業施設で1日、6歳の男児がエスカレーターで指を切断する事故が起きた。

中国四川省瀘州市の商業施設で1日、6歳の男児がエスカレーターで指を切断する事故が起きた。男児の両親は施設側に治療費の立て替えを求めているが、施設側は「立て替えの義務はない」としている。紅星新聞が8日付で伝えた。

記事によると、男児は下りのエスカレーターのステップに腰かけ、両親はその数段後ろに立っていた。事故が起きたのは下の階に到着する直前で、泣き声に驚いた両親が慌てて男児を抱きかかえると、その右手は血だらけになっていた。現場に設置されていた監視カメラの映像からは、男児の手がどうやってエスカレーターに巻き込まれたのか確認できなかったという。

男児の父親は数年前まで臨時従業員として各地の工場を転々とし、少し前に地元に帰って来たばかりだった。現在は窓を設置する作業員の仕事をしており、月収は2400元(約3万9000円)ほど。生活は苦しく、これまでに支払った男児の治療費2万6000元(約42万円)は全て人から借りたものだという。

男児の両親は「経済的なプレッシャーはとても大きい。子どもの治療が滞ることがあってはならないから…」と商業施設側による治療費の立て替えを求めているが、施設関係者は「いかなる責任逃れもしない」とした上で、「治療費を立て替える義務はなく、治療が終わってから法律による仲裁を進めるのが通常の処理方法」と説明。両親の「安全意識の欠落」を指摘し、事故発生当日、エスカレーターは正常に運行していたとも主張している。

一方、この事故について、ある弁護士は「もしエスカレーターに国の安全基準違反が確認されれば、商業施設側が大部分、あるいは全責任を負うことになる。そうした状況でなければ、主な責任があるのは親の方だ」と述べており、別の弁護士は「商業施設側に立て替えを求められる明確な法的根拠は存在しない。ただ、事業者として人道的配慮から『借用書』を書いてもらって貸すなどの方法で対応することも考えられるのではないか」とコメントしているという。(翻訳・編集/野谷

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