Record China 2019年5月19日(日) 14時0分
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英紙フィナンシャル・タイムズの中国語版サイトは15日、「中国の90年代生まれの若者は、自動車の購入にあたって『ブランド』を盲信しなくなっている」という記事を掲載し、自動車マーケットにおける中国の若者の傾向を紹介した。
記事によると、中国では近年、自動車を購入する人が減り、その客層にも変化が生じた。ECサイトの天猫(Tmall)が発表した2018年のリポートによると、同年の自動車購入者のうち、90年代に生まれた若者の割合は48%と圧倒的に高く、70年代に生まれた世代の割合(16.7%)を大きく上回ったという。25年には、90年代生まれの消費者が自動車マーケットに占める割合は54%に達すると見込まれている。
記事は、「これを受けて自動車企業のマーケティングは、『若年化』という旗印のもと、デザインやインテリア、アフターサービスに、『若者感』『テクノロジー』『融合』といった要素を押し出している。IT技術をふんだんに用いたり、奇抜なコンセプトを掲げたりすることで、若者を引き付けようとしている」と指摘。90年代生まれの若者の、自動車マーケットにおける2つの特徴を紹介した。
1つ目に挙げたのが「ブランドを盲信しないこと」。記事は、「90年代生まれには、『閉鎖的』であったり『新しいものを受け入れない』といった概念がない。そのため、彼らは海外ブランドを盲信したり、コストパフォーマンスを追及したりする80年代生まれとは異なり、品質の良さや面白味のあるブランドを重視しており、自国ブランドへの興味が日増しに高まっている」とした。
また、「90年代生まれはネットではやったドリンクやショップなど話題性のあるものを好むが、同時に『個性的であること』にも重きを置いていて、ニッチなブランドも人気がある。自動車市場でも同様で、趣味が良い製品は人気になる。彼らの間では、『気に入ればそれで良し』が流行しているのだ」と説明した。
2つ目は「金融サービスの受容に積極的なこと」。さまざまな業界の調査報告書の中で、90年代生まれの価格に対する敏感さは他のどの世代と比べても低く、ローンを組んだり分割払いをしたりすることへの抵抗も比較的低いという。
一方で、「自動車メーカーの若者化への迎合は本末転倒のきらいがある」とし、「メーカーは90年代生まれの品質への重視と、別の2つの隠れた特徴を見落としている」と指摘した。
1つ目は、「中国の90年代生まれは、自動車に対する理解が最も直接的かつ前衛的である」ことだ。「自動車とインターネットが急速に普及したのは90年代末。彼らは幼い時から自動車に接しており、自動車に関する知識を得る環境は70、80年代生まれのそれよりもはるかに整っている」とした。
2つ目は「自動車産業の成長を目の当たりにしてきたこと」だとし、「彼らの成長は、自動車マーケットの成熟とほぼ同時期だった。そのため、彼らの世代の自動車に対する認識は、その上の世代よりも全面的で、国産車は品質が劣るといった誤解はより少ない」とも指摘した。(翻訳・編集/岩谷)
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