日本を「よからぬ道」へと引き込む安倍氏―中国専門家

Record China    2013年5月8日(水) 13時10分

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7日、人民日報海外版コラム・望海楼は、清華大学現代国際関係研究院副院長である、劉江永氏が日本の安倍晋三首相について書いた文章を掲載した。資料写真。

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2013年5月7日、人民日報海外版コラム・望海楼は、清華大学現代国際関係研究院副院長である、劉江永(リウ・ジアンヨン)氏が日本の安倍晋三首相について書いた文章を掲載した。以下はその内容。

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最近の日本の安倍晋三首相による一連の言動は明らかに無節操かつ非常にのさばったものだ。彼は戦闘服を着て戦車に乗り、両手を高く掲げて「天皇陛下万歳」を大声で叫んだ。まるで1945年以前の日本に戻ったかのようだ。安倍氏は憲法改正の野心も引き続き顕わにしている。

彼は先日の国会答弁でも「侵略の定義は学界的にも国際的にも定まっていない。これは国と国との関係で、どちらの側から見るか次第だ」と公言した。日本の首相としてのこの異例の発言は、直ちにワシントン・ポストなど国際メディアから糾弾された。

日本の佐々江賢一郎駐米大使は直ちにワシントン・ポストで「日本政府はすでに痛切な反省、心からのお詫びの意、第2次大戦の犠牲者への哀悼の意を表明している」と弁解した。これは日本の対米パブリック・ディプロマシーの常套手段だ。だが、この大使の述べた「日本政府」は過去の村山内閣時代の日本政府を指し、安倍氏指導下の現在の日本政府では全くないのかもしれない。

隣国との関係が深刻に悪化しているこの時期に、安倍首相がいわゆる「侵略定義未定論」をぶちあげたのはなぜか。これは決して偶然や一時の失言ではない。一貫して靖国参拝に熱を上げてきた安倍氏は、首相選出後は直接参拝していない。1995年の「村山談話」発表以来、自民党の歴代首相は歴史問題においてその継承を表明しているため、首相としての参拝は差し障りがあることが原因の1つだ。安倍氏のいわゆる「侵略定義未定論」は学界と国際社会に異なる観点があることを口実に、日本による侵略の史実を否認するその政治的立場を覆い隠すものだ。

実は安倍氏の「侵略定義未定論」は、その右翼の先輩の誤ったロジックを暗誦したに過ぎない。これは第2次大戦後の日本が正しい歴史観に基づく教育を欠いたことによる必然的な悪の結末だ。国際社会が常に注意を促さなければ、日本軍国主義および日本右翼の歴史観、戦争観が日本をよからぬ道へと引き込む恐れがある。

安倍氏のいわゆる「侵略定義未定論」が基本的常識を欠いた詭弁であることは明らかだ。日本の権威ある辞典「広辞苑」は「侵略とは、他国に侵入してその領土や財物を奪いとること」と説明。日本の「国際法辞典」も「侵略とは通常、国家が他の国家に対する要求を実現するために武力的手段を用いて事態改変の目的を達成する行為」と指摘している。1974年12月14日に国連総会で正式に採択された侵略の定義の第1条は「侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国際連合の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使であって、この定義に述べられているものをいう」と定めている。

しかも侵略に関する定義が国際的に完全に一致しているか否かにかかわらず、たとえ侵略に対する日本の定義に基づいたとしても、日本の対中戦争が正真正銘の侵略であることを証明するに十分なのである。

国連安保理常任理事国入りに熱心な日本が、第2次大戦集結から現在にいたるまで、侵略を認め、謝罪する国会決議を採択できずにいることは遺憾である。日本には首相の発言を規制する国としての統一意志がないために、政局が変動すると新しい指導者は前任者の政治姿勢表明の見直しを企てることになる。右翼保守勢力はすでに2012年末の総選挙で衆議院の議席の多数をコントロール下に収めた。さらに今年7月の参院選で参議院もコントロール下に収めようとしている。そうすれば日本右翼の歴史観と戦争観がさらにはびこることになるだろう。日本政治の右傾化はさらに右翼化へと進む危険性をはらんでいる。

侵略の定義と日本国憲法改正に関する安倍氏の最近の発言は、まさにこうした背景の下で出てきたものであり、今後も繰り返される可能性が高い。事態がこのまま推移していった場合、平和を愛する世界の国々と人民は、今後20年で日本が再びアジアの侵略戦争の策動地となる可能性を注視し、警戒し続けざるを得ない。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山

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