Record China 2020年11月15日(日) 19時0分
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中国メディアの参考消息は10月31日、日本で高校サッカーが成功していることを「他山の石」として、その秘訣を紹介する記事を掲載した。
記事はその秘訣として3つを挙げている。
まずは、高校サッカーが全面的に支援されていること。「保護者や教育委員会が子どもの部活動を重視しているほか、日本サッカー協会のバックアップも受けている」と指摘。「中国では子どもがサッカーをしようとすると、ほとんどの保護者が学業への影響を心配するが、日本では逆にさまざまな部活動への積極的な参加を進める傾向がある」とした。
「日本にも学業に専念してほしいという親はいるものの少数派で、多くは子どもの趣味を応援する。学業も重要だが、部活は精神面での成長に欠かせないと考えているのだ」とし、「サッカーというチームスポーツは子どもの人格形成に役立つと考えているため、子どもが部活動に参加することをできる限り応援するのが一般的だ」と説明した。
また、「日本の政府機関も部活動を教育システムの一環ととらえている」とし、「生徒の自己肯定感、責任感、チームワークの精神を強めるもので、重要な教育的意義があるとされている」と解説。こうした家庭や社会の環境が、高校サッカー成功の前提にあると論じた。
2つ目は、高校サッカーがプロの試合に劣らない影響力を持っていること。記事は「日本の学生スポーツは青春、熱血などの要素が売りになっており、各種スポーツ団体やメディア、スポンサーなどが協力するなど、ウインウインの運営モデルが実現されている」と分析。高校野球を例に「1大会で数十万人の観客が球場に足を運び、試合はNHKを通じて全国で放送されるなど、その注目度はプロにも引けを取らない。活躍した選手は一夜にして日本中に知れ渡ることになる」とした。
高校サッカーについては「野球にやや劣る」としながらも、「社会的影響力と商業的価値は高く、第96回全国高等学校サッカー選手権大会では4093チームが全国各地で対戦。都道府県大会を勝ち抜いた48校がトーナメント方式で戦い、累計で30万人近くの観客を集めた」とその規模の大きさを伝えた。
そして3つ目が、就職活動において「体育会系」がプラスの要素であること。記事は、群馬県の前橋育英高校について、「全校生徒はおよそ1700人。サッカー、野球、バスケットボールなど十数の部活動があり、その中でサッカー部の人数が最も多い」と説明。2018年に記者が同校を訪れた際に、山田耕介監督が「優秀な選手は学業でも秀でている。選手選考には学力も考慮する」と語ったこと、主将の若月輝(現慶応義塾大)が「サッカーも学業も真剣に取り組まなければいけない」と語ったことを紹介した。
その上で、「日本の高校生にとって部活動に所属した経験は、就職活動においてプラスに働く。スポーツ系の部活動を経験した人を日本では『体育会系』と呼ぶが、彼らは就職市場において『人気商品』だ。一般にストレス耐性があり、自らを律する能力が優れているとみられ、多くの大手企業から引き合いがある」と説明した。(翻訳・編集/北田)
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