Record China 2013年5月12日(日) 16時50分
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8日、中国は世界最大の美術品・骨董品市場となったが、国内の文化財や遺跡、歴史的価値のある建物への保護意識は極めて低く、そうした分野への投資も行われていない。写真は立ち退きが問題となっている陝西省西安市の興教寺。
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2013年5月8日、英BBC中国語サイトによると、中国は2012年に米国を上回る世界最大の美術品・骨董品市場となったが、その一方で中国国内の文化財や遺跡、歴史的価値のある建物に対する保護意識は極めて低く、そうした分野への投資もほとんど行われないままとなっている。
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陝西省西安市の興教寺は玄奘三蔵の遺骨を保存している由緒ある寺院だが、シルクロードの世界遺産申請を理由に現地政府は寺に立ち退きを要求し、寺院内の建物の多くも取り壊す意向を示した。寺側は立ち退き要求の理由は世界遺産申請ではなく、寺の敷地が商業的な開発価値を持っているためではないかとしている。
2012年に中国国家住房建設部と国家文物局が合同で初めて国内の歴史文化名城(都市)保護を目的とした大規模な調査を実施。全国119カ所の国家レベル歴史文化名城のうち13都市ではすでに歴史的価値を持つ市街区が消失している。18都市でわずかに残されている状態で、半数以上の都市で歴史的価値を持つ地域一帯が再開発されてしまっており、国の設けた歴史文化市街区の基準とかけ離れていることが明らかになった。
消失しているのは都市部だけではない。中国に残されている伝統村落は5000カ所余りとされているが、3000カ所程度しか残っていないとする統計もある。2012年に国は646カ所の伝統村落リストを公開するとともに、無秩序な開発や取り壊しを控えるよう求めた。数々の試練を乗り越え現在に至る伝統村落は「中国最後の財産」とも呼ばれているが、そうした「財産」は現在も次々に失われている。
都市では歴史的な街並みが造り替えられ、村でも同じ失敗が繰り返されており、「このままでは経済的には豊かになっても、祖先が残してくれた貴重な遺産が消え去ってしまう」と記事は指摘している。(翻訳・編集/岡田)
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