中国国債の購入、日本が仕掛けた落とし穴―中国メディア

Record China    2013年5月23日(木) 4時27分

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22日、このほど喧伝されている「克強指数」によると、中国経済の疲弊は深刻で、実体経済と雇用に深刻な問題が生じている。中国経済の現在の主な問題は、金融政策の「先見性・柔軟性」の解決である。写真は中国人民銀行。

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2013年5月22日、中国経済週刊の報道によると、安住淳前財務相はこのほど、「中国の関連部門の許可を経て、日本は最多で650億元(約1兆700億円)の中国国債の購入が可能になった」と述べた。中国国内では、「日本が中国国債の購入を許可されるのはこれが初めてだ。日本は先進国の中で初めて、人民元を外貨準備高にした。これは人民元の国際化が、さらに推進されることを意味する」とする声があがったが、この観点に同意できない人もいる。

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中国中央銀行(中国人民銀行)はこのほど、再び3カ月物手形の発行を開始した。これは中央銀行の政策ツールの期限が長期化していることを意味するが、その裏側には国際投機資本「ホットマネー」の中国流入の加速があるかもしれない。これは異常事態だ。

このほど喧伝されている「克強指数」によると、中国経済の疲弊は深刻で、実体経済と雇用に深刻な問題が生じている。中国経済の現在の主な問題は、金融政策の「先見性・柔軟性」の解決である。これは金融政策の「正確性」の問題に関わってくる。

「正確性」を徹底するために、中国は重要な認識の問題を解決しなければならない。開放という条件下、中国の金融引き締め・緩和には、無視できない相対性が存在する。まず、金融引締めの条件は、自己の過去の状況と比較しなければならない。次に、金融緩和・引き締めの条件は、海外(特に準備通貨国の金融条件の緩和・引き締め)と比較しなければならない。中国はかつて、中国の金融条件および国内の過去の状況との比較だけに注目しており、外部からの強い干渉を認めようとせず、これに対応できなかった。

より大きな罠は、近くに仕掛けられている。5月14日のG7会議の閉幕後、日本は率先して人民元の外貨準備高における比重を高めると提案した。これは実のところ、先進国政府が中国の外貨供給の大軍に加入することを意味する。特に先進国の金融条件が極度に緩和されている状況下、中国中央銀行がどれほど大きな「貨幣のプール」を構築しようと、結果的に中国を「溺死」させるだろう。また各国政府の購入枠がどれほど大きかろうと、世界のホットマネーは中国に進出する自信を高めるだろう。

中国はこの重大なアクションへの対策を講じなければならない。これは異常なほどハイペースの元高を招く恐れがあるからだ。中国経済が崩壊した場合、これは巨大な「人民元空売り」の力になるだろう。

先進国が人民元を保有することで、人民元のマネーサプライ(通貨供給量)がそれに応じて増加し、人民元の広義通貨供給量(M2)の増加率が上昇する。中国は今年、M2に13%の増加率を設定した。そのため中央銀行はM2の急増を無視できず、これを抑制しなければならない。その結果として、人民元の外部需要が内部需要に圧力をかけ、中国のマネーサプライは表面的には多く見え、M2が高い増加率を記録するが、国内企業は貨幣条件が引き締めに向かうと感じる。そうなれば人民元の高騰が持続され、国内企業の成長率が低下する。さらに重要なことは、中国の金融政策が先進国によって、より効果的に抑制されることだ。

中国は13%のM2抑制目標を放棄し、M2の増加率を国内外の経済情勢の変化にフレキシブルに順応させるべきだ。最も重要な問題は、海外人民元需要を考慮し、金融政策の中性を維持し、中国の健全な実体経済を維持することだ。長期的な対策については、研究を急ピッチで進めなければならない。

安住前財務相は、「日本の外貨建て資産の運用に関する状況を鑑み、初めは少額の中国国債購入が妥当だ」と語っている。これはつまり、将来的に可能であれば、日本が中国国債の購入を拡大することを意味している。日本がそうした場合、その他の先進国はどう出るだろうか。先進国による人民元の包囲攻撃が生じることはあるだろうか。これは非常に深刻な問題だ。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山

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