人民網日本語版 2019年7月12日(金) 19時50分
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「『三体』の日本語版は中国語オリジナル版より11年遅れで出版された。このような10年以上の『凍結』時間は、今後短くなっていくだろう」、これは劉慈欣氏の小説「三体」を読んだある日本のネットユーザーが寄せたコメントだ。
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「『千と千尋の神隠し』中国語版は日本語版より18年遅れて公開され、『三体』の日本語版は中国語オリジナル版より11年遅れで出版された。このような10年以上の『凍結』時間は、今後短くなっていくだろう」、これは劉慈欣氏の小説「三体」を読んだある日本のネットユーザーが寄せたコメントだ。中国新聞網が伝えた。
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中国人SF作家である劉慈欣氏の有名なSF小説「三体」の日本語版が7月4日、正式に発売され、それから1週間もたたないうちに「三体」ブームが起こっている。
「三体」の日本語版は光吉さくら氏、ワン・チャイ氏、大森望氏が翻訳し、日本最大のSF作品出版社である早川書房から出版された。価格は2052円(約130元)。
価格が高いように思えるが、4日の発売当日、「三体」は日本のアマゾンの文芸作品ジャンルで売れ筋ランキング1位になり、発売の翌日には、翻訳者の大森望氏がソーシャルメディアで3回目の増刷を明らかにした。
8日、早川書房営業部は、「三体」を大幅増刷し、6-8回目の増刷も始めることを発表し、「『うちの書店ではSFは売れない』と心配している書店も安心してほしい。(三体ブームは)SF好きな読者以外の層にも拡散しつつある!」とした。
多くの日本の書店は「三体」を人目を引く位置に置いており、さらには書架に置いた見本まで売り切れてしまった書店もある。7月10日、大森氏は、「『三体』の第1刷の印刷部数は1万部で、現在、第2刷から第10刷の増刷分7万6000部も相次いで各地の書店に出荷され始めている」と語った。
また多くの日本の著名人も全力で「三体」を推薦している。日本の著名なゲームデザイナーの小島秀夫氏は「三体」のファンで、読み終わった後、「劉慈欣の『三体』を一気に読み終えた。これほど壮大な本格的SF作品は久しぶりだ。題材はどれも我々の世代が接することのできるものだが、その歴史背景や科学的知識、文学的意義は唯一無二のSF文学作品だ。『神狩』や『Childhood‘End』、『果てしなき流れの果てに』を思い起こさせた。劉慈欣と私は同い年だ」と感慨をもらした。
「三体」日本語版の帯で、小島氏は「普遍性と、娯楽性、そして文学性の、まさに『三体』の重力バランスの絶妙なるラグランジュ点でこそ生まれた、奇跡の『超トンデモSFだ』」と称賛している。
日本の映画監督の入江悠氏も帯で、「驚天動地の人類史網羅SF。膨大な知識に裏づけされたこの凄まじい想像力は事件だ」と記している。またSF作家の小川一水氏も、「この作品を読んで、ジェイムズ・P・ホーガンとロバート・J・ソウヤーの作品を中華鍋で炒められたようだと感じた」とコメントしている。
著名人だけでなく、日本の読者も「三体」について熱いコメントを寄せている。
「仕事帰りの人々が並んで劉慈欣の「三体」を買って帰る様子を見て、確かに少し驚いた……私のような思弁型SFの愛好者でも、翻訳者の大森望が言うところの『SF小説の最初の興奮感』に浸ったのは久しぶりだ」。
「一気に読み終えた。まさに怪物のような傑作だ。読み終わった瞬間、次の作品が読むのが待ち遠しくなった。絶対にこの10年で『必ずすぐ読むべき文学作品』の一つだ」。
「三体」は劉慈欣氏が2006年に発表し始めたシリーズ長編SF小説。「三体」、「三体II 黒暗森林」、「三体III 死神永生」で構成されており、地球人類文明と三体文明の交流、生死を賭けた戦い、二つの文明の宇宙における盛衰の過程を描いている。日本語版の「三体」は「三体」3部作の第1部にすぎず、続く2作の日本語版が出るかどうかについては現在のところ確実な情報はない。(提供/人民網日本語版・編集AK)
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