日中関係改善への期待集まる=日本と中国の産官学が「環境協力」で大規模シンポ―東京・衆院会館

Record China    2013年6月14日(金) 17時54分

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12日、「生態文明社会建設を目指した日中協力メカニズムの形成に向けて」と題するシンポジウムが東京千代田区の衆議院第一議員会館で開催された。日中両国の産官学関係者約200人が環境と都市問題における日中協力について議論した。

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2013年6月12日、「生態文明社会建設を目指した日中協力メカニズムの形成に向けて」と題するシンポジウムが東京千代田区の衆議院第一議員会館で開催された。日本の環境省と中国鎮江市政府が主催し、日本経団連が後援。日中両国の産官学関係者約200人が環境と都市問題における日中協力について熱心に討議した。

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中国は経済成長の道を爆進。都市化が原動力となっており、億単位の人口が農村から都市に移動し、既存都市の拡張と新都市建設が全国規模で進んでいる。ところが、大気汚染、水質汚濁などの公害、交通渋滞、生態系破壊など深刻な問題を抱えている。

秋野公造・環境大臣政務官は「日中の産官学の力を結集し、都市化と環境問題という課題を解決に挑みたい。環境・生態文明分野における日中両国の協力がさらに進展することを祈念する」と挨拶した。

安斎隆セブン銀行会長(元日本銀行理事)は「最初に中国を訪ねた三十数年前、北京の景山公園から見下ろした際、梅原龍三郎の名画『北京秋天』さながらに、青い空と故宮が拡がり美しさに圧倒された。ところが最近は急激な経済成長の結果、スモッグで覆われてしまっている。5月には習近平国家主席が『生態文明建設への取り組みが最重要課題』と訴えており、心強く感じている。日本と中国は隣国同士であり、両国の経済社会の発展、アジアの平和の確立のために協力していくことが大切だ」と強調した。

呂克倹・駐日中国公使は「中国は都市建設を進めているが、生態環境を守ることが至上命題となっている。日本の目覚ましい経済発展には環境対策が大きく寄与したと思う。この分野は大きな市場となる可能性があり、日本の官民挙げた協力を仰ぎたい」と述べ、日本の環境技術やノウハウなどを取り入れたいとの考えを示した。

この後、朱暁明・江蘇省鎮江市長、周牧之・東京経済大教授が基調講演。南川秀樹・環境省事務次官、山本和彦・森ビル副社長、藤野純一・国立環境研究所主任研究員、袁喜禄・中国国家発展和改革委員会代表らによる「生態文明社会を具体化する新たな都市発展モデルと日中協力メカニズム」をテーマにパネルディスカッションが行われた。

主催者はこの種の会議を今後も随時開きたいとしている。日中関係は政治分野を中心に依然冷え込んでいるが、日中の政府民間レベルの大規模国際会議が開催されるようになったことは、事態を打開するものとして注目される。(取材・編集/HY)

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