Record China 2019年9月3日(火) 17時20分
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日韓関係が「戦後最悪」と言われるほど冷え込んでいる中、両国関係の改善を願い、ソウルで「フリーハグ」を行った日本人女性・里莉さんにインタビューを行った。
里莉さんは両親、姉2人、兄、妹、姪と一緒に埼玉県で暮らす。この春に高校を卒業したばかりだそうだ。里莉さんは、今年3月6日と5月8日にソウルで「フリーハグ」を行った。3月1日は韓国の「独立運動記念日」で、その前後は各地で集会やデモが行われるなど一段と反日ムードが高まるとされている。そんな時期にあえて韓国へ飛び、「フリーハグ」に挑戦した里莉さんに、きっかけや日韓関係に対する想いなどを伺った。
■フリーハグを始めたきっかけは何ですか?
私がフリーハグを始めたのは、フリーハガー・桑原功一さんの動画がきっかけでした。動画を目にした瞬間、涙が止まらず真夜中に1人でボロボロに泣いている状態でした。動画では「ここでやるな!!」と言われている場面もあり、そんな中でも笑ってボードを掲げる桑原さんはとてもかっこいいなと思いました。その頃はまだ日韓関係についてそこまで深くは考えていなかったんです。私たちが知らない昔に色々あって悪くなってしまったのだと、そのくらいでした。しかし関係が悪いことに変わりはないと思ったので「せっかく同じ時を共に生きているならみんなで幸せになりたい!私も少しでも良い方に変えられるかもしれない」と思いフリーハグを始めました。
■フリーハグの場所に韓国を選んだ理由は何ですか?
理由はたくさんあります。ご飯がおいしい、文化が好き、ドラマが好き、音楽が好き。でも一番の理由は、やはり桑原さんの動画のフリーハグを見た時の場所が韓国だったのが強いです。それに、日本とこんなにも近いのに心の距離が遠いなんて悲しいじゃないですか。関係が悪化しているからこそ歩み寄り、手を取り合っていきたいと思った国だったので、韓国を選びました。
■フリーハグの活動中、印象に残っている出来事はありますか?
特に印象に残っているのは、韓国の方々からの言葉や行動です。2人組の女性からは「空気が悪いから」とマスクをいただき、また男性からは「寒いでしょ?」と温かい飲み物をいただきました。他にも「私、日本大好きです!」「頑張ってください」「ありがとう」といった言葉をたくさんいただきました。今思い出しただけでも涙が出てきそうです。伝わっていると実感できて、さらに一緒に笑顔になれて温かい気持ちになれるあの瞬間がとても印象的です。
■フリーハグをする前と後で、韓国に対するイメージに変化はありましたか?
そこまで大きな変化というものはなかったのですが、フリーハグを行う前は母や姉から「反日運動の直後で危ないからやめておけば?また今度にすれば?」とは言われていました。心配してくれたのはとてもありがたいことなのですが、反日感情がどれほど高まっているのか、韓国の方々はどう思っているのかを私の目で、耳で、肌で感じたかったんです。フリーハグ後の気持ちはとても幸せでした。ただただ幸せでした。同じ気持ちの人もたくさんいるし、日本人や韓国人だけではなく、別の国の方々も笑顔でハグをしてくれました。こんなのすっごい幸せじゃないですか!!
■今後のフリーハグの活動の予定はありますか?他に日韓交流のためにどんなことをしてみたいですか?
今後もフリーハグは続けていきたいと思っています。いつかは具体的には言えませんが、韓国ではない別の国に行ってフリーハグをしたいとも思っています。またフリーハグ以外にボランティアをしたいです。韓国のソウルに行った時に野宿をする方が多く見られました。そういった方々に健康的な食べ物をお渡ししたりできたら、それもまた私の幸せに繋がるし、相手の方々の幸せにもなればいいなと思っています。次に韓国に行けるのが寒い時期になってしまうと思うので、日本の味噌を使ったお味噌汁などを考えています。
■現在、日韓関係は政治的に冷え込む一方、若い世代には韓国の文化・エンタメが親しまれている現状があります。韓国の魅力はどんなところだと思いますか?ご自身の周りにも韓国が好きな方はいますか?
何より良いなと思ったのは、「歳上の人を敬う」「両親や家族をとても大切にする」といった文化です。とある韓国の方が「日本の男の子が母親に向かって暴言を吐いていたのを見てびっくりしました。日本はそういう文化なの?」と言っていました。悲しくなりました。韓国では驚かれることなのに、私たち日本人は周りでそんなことが起こっていてもそこまで目につかない程になってしまっている状態。韓国の文化は素敵だなと思いました。周りにも韓国が好きな人はたくさんいます!友人や先輩など、多くの人が韓国好きです。もちろん私も。若い世代ですとやはり音楽やドラマの影響が強いと思います。私も聴きますし、観ますよ!
■日韓関係について、どのようになってほしいと願っていますか?
やはり結果的には、一緒に笑って過ごせれば一番良いと思っています。困った時は助け合い手を取り合い、そんな関係に私もこれから変えていきたいですし、変えていくつもりです!政治的なお話は私には少し難しい所なのですが、ただただ、昔あった事は変えられないけど、じゃあこれからを変えていければきっといい風に進めると、願い、信じて活動をしていきたいと思います。同じ時間、同じスピードで生きているからこそ、大事にしていきたいです!!(取材/堂本)
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