米中には共通の「敵」が3つある―米華字紙

Record China    2013年7月16日(火) 0時1分

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13日、米華字紙・僑報は「米国と中国の敵は誰か?」と題した記事を掲載した。資料写真。

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2013年7月13日、米華字紙・僑報は「米国と中国の敵は誰か?」と題した記事を掲載した。以下はその内容。

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第5回米中戦略経済対話は11日に閉幕したが、その成果や価値に対する外部の研究、議論熱は依然冷めていない。現代世界最大の先進国と最大の発展途上国である米中が対話を通じて、経済貿易および国家戦略分野の摩擦や溝の解消および協力について協議することの意義は言うまでもない。また、利益を得るのは両国だけにとどまらず、それ以上に世界全体である。

米国の政府と民間シンクタンクは「中国が経済規模で米国を追い抜いた場合、世界はどうなるか」「世界首位を保てなくなった場合、米国はどうなるか」といったテーマを長年研究し続けてきた。その結論は多種多様、奇々怪々で、中でも人々を脅かし、かつ影響力が大変強いのが「強大な中国は世界にとって百害あって一利なし」というものだ。そこで「中国封じ込め」の声が四方から上がり、政府の戦略の本流ともなったうえ、「中国を仮想敵」とする行動を次から次へと引き起こし、アジア太平洋と中国周辺の情勢をにわかに緊張させている。

票を集め、地位を保つために、各国の為政者はいずれも国民に素晴らしいビジョンを示す一方で、いくつかの外的要素を誇張して国民と国家を発展さらには拡張へと促す「圧力」にもする。「仮想敵」が生まれる背景には、これがあるかもしれない。近年来、ソ連崩壊や改革開放30数年来の飛躍的発展などの要因から、中国は米国を含む一部の国々の「仮想敵」として真っ先に攻撃を受けている。

実は最も懸念されるのは「中国が米国の仮想敵」となることではなく、米国が1つの「仮想敵」を得たために真の敵を見過ごし、かつ気づかぬ間に増長させ、最終的に世界にトラブルをもたらす結果になることだ。では米国、中国、さらには全世界の敵は誰なのか?グローバル化、情報化、工業化の進行した今日、地球はすでに1つの「村」になっているとわれわれは考える。核拡散と安全保障の問題、テロの拡大、軍国主義の復活こそが米国、中国、および全人類の直面する最大の試練だ。

まず、核安全保障について。核の拡散は世界全体の安全と人類の生存を脅かす。オバマ大統領は昨年3月のソウル核安全保障サミット前の演説で「米国と世界の安全保障にとって最大の脅威はもはや国家間の核戦争ではなく、核テロと核拡散だ」と述べた。今日、「核保有」国はどんどん増えている。2011年の東日本大震災が引き起こした放射性物質漏洩の災禍は今も記憶に新しい。民生用「原子力発電」の放射性物質漏洩ですらこうなのだから、核兵器がひとたび使用されれば、人類にとっての災禍となる。

次に、テロについて。ボストン爆発事件から新疆の近年の一連の血なまぐさいテロ虐殺事件まで、テロはすでに1カ国、1地域にとどまらず、全世界に広がっている。オーストラリアのシンクタンクが昨年末に発表した世界テロ報告によると、2002年から2012年までの10年間でテロ活動は5倍に増加した。そして対テロ問題における欧米の「ダブルスタンダード」は多くの国々の対テロへの積極性に影響を与えただけでなく、テロの発生を助長もした。中国は現在この「ダブルスタンダード」の害を深く受けている。

第3に、軍国主義について。日本が2013年版防衛白書で「独自の軍事力の発展」を初めて打ち出したこと、そして「平和憲法」改正に対する安倍晋三政権の姿勢から、「軍国主義」が日本で復活の勢いを呈していることが難なく見て取れる。ある専門家は、日本の「軍事力強化」は米国の「アジア回帰」戦略と歩調を合わせたものであり、中国に狙いを定めている、だから米国は黙認しているのだと鋭く指摘する。もし本当にそうなら、今日のアジアの状況は1930年代の欧州の状況と「驚くほど似ている」ところがあるのではないか?米国の対日黙認政策は、まさに当時の英仏の対独「宥和政策」ではないのか?これは危険なゲームだ。これが発端となり世界は将来太平でなくなるのではないか?その時になっても米国はまだ「独りよがり」でいられるだろうか?

米中および国際社会にとって、この3つの問題は貿易摩擦や、世界最大の経済大国はどの国かや、いくつかのイデオロギー上の争いより百倍も警戒に値するとわれわれは考える。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/TF)

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