中国J-20戦闘機が新型国産エンジンを搭載、メディアは飛行性能の向上を強調

Record China    2019年9月15日(日) 9時20分

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中国メディアの新浪網は、中国のJ-20(殲20)戦闘機が新たな国産エンジンを搭載するようになったと紹介する記事を発表した。これまではエンジンにより性能に「極大の制限」があったが、「この問題はもはや存在しない」と大きな期待を示した。

中国メディアの新浪網は2019年6月14日付で、中国が開発したJ-20(殲20)戦闘機が新たな国産エンジンを搭載するようになったと紹介する記事を発表した。これまではエンジンにより性能に「極大の制限」があったが、「本日からは、この問題はもはや存在しない」と大きな期待を示した。

中国では、J-20に搭載するための新型エンジンWS-15(渦扇15)の開発が進められた。今度は逆に、J-20はWS-15の搭載を前提に開発された。しかし、WS-15の開発は大幅に遅れた。

J-20の初飛行は2011年1月だったとされる。記事は、J-20に搭載する代替エンジンとしては、WS-10やその改良型、ロシアのAL31F系列のエンジンなどが検討されたが、結局はWS-10Bエンジンの改良型が選ばれたと紹介。

J-20に採用されたWS-10Bの改良型エンジンはWS-10Cとも呼ばれており、それまでのWS-10シリーズよりも推力が14.5トン増加し、寿命も2倍の2400時間に達したという。記事は、「WS-10エンジンの潜在能力はすでに開発しつくされており、J-20に与えられる能力をこれ以上増やすことはできない」と主張した。

記事はさらに、今年(2019年)7月には、新型のWS-15エンジン30基程度が納品された情報があると紹介。J-20の8機から10機に割り当てられる数量という。ただし記事によると、新しく製造されたJ-20に搭載されるのか、既存のJ-20のエンジンを換装するかは不明だ。

記事は、2018年の珠海航空ショーで見せたJ-10B TVC(推力偏向)実証機の飛行にも言及。中国の推力偏向エンジンはすでに「非常に先進的で非常に成熟した水準」と論じた。

仮に、J-20がWS-15エンジンを搭載し、同時に推力偏向ノズルなども追加する場合には、全面的な試験飛行を改めて実施する必要があるという。しかし、比較的長い時間がかかったとしても、「飛行性能・火力・推進力」が一体となり戦闘能力が大幅に向上するはずとして、記事は新たなJ-20を「J-20A」と命名してもよいと主張した。

記事はさらに、J-20は艦載機タイプや複座式の開発も進められていると説明。うち、複座式のタイプについては練習機としてではなく、通信機能や索敵機能を高めるためで、J-20を「小型早期警戒管制機」として利用するためという。その結果、複座式J-20は無人機の誘導もでき、地上・宇宙を範囲とするさまざまな武器とのデータリンクを形成することになる。そのことにより、ミサイル砲の目標指定や地上部隊の正確な攻撃などが可能になるという。(翻訳・編集/如月隼人

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