“被害者”でもあり“加害者”でもある広島、原爆被害に対する中国人の複雑な思い―SP華字紙

Record China    2013年7月20日(土) 14時10分

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19日、シンガポール華字紙・聯合早報は、台湾・淡江大学の楊景尭副教授のコラムを掲載した。中国本土、台湾の人々の広島に対する複雑な思いを説いている。資料写真。

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2013年7月19日、シンガポール華字紙・聯合早報は、台湾・淡江大学の楊景尭(ヤン・ジンヤオ)副教授のコラムを掲載した。中国本土、台湾の人々の広島に対する複雑な思いを説いている。

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中国本土の教科書も台湾の教科書も、広島の原爆投下については事実関係を描写するのみで、一切の解釈を加えていない。その背景には広島の惨状を直視したくないという思いがあるのではないだろうか。それというのも広島は単なる被害者ではなく、二次大戦の加害者である日本の一部という性格付けから逃れることはできない。その広島を惨状という側面だけで描くことに中台の人々は複雑な思いを抱くのだろう。

1937年12月、南京大虐殺が起きた。南京の陥落を広島市民は祝い大規模なパレードを行ったとの資料写真も残されている。大ヒットした台湾映画「セデック・バレ」はセデック族による対日蜂起を描いた作品だが、鎮圧に使用された化学兵器は広島県大久野島の軍事施設で開発、製造されたものだ。

こうした事実を知った上で広島の惨劇にいかに向き合うか。その思いは複雑そのもので説明することは難しい。二次大戦終結から70年弱、広島は非核と世界平和を訴えてきた。だが中国、韓国、台湾など被害者の許しと理解を欠いたままでは、その主張が広がることはないだろう。

私は今、広島を訪問しているが、頭に浮かぶのは中国の近現代史だ。そして耳に聞こえるのは参院選の選挙活動である。この選挙結果を受け、おそらく日本は憲法改正へと突き進むことになるだろう。日本の“強硬化”のニュースが立て続けに流れている今年、広島はどのような平和記念式典を開催するのだろうか。全世界が広島の態度を見るだろう。(翻訳・編集/KT)

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