Record China 2019年10月16日(水) 17時40分
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中国海軍の052D型ミサイル駆逐艦「太原」が観艦式に参加するため日本を訪れたことについて、ロシアの軍事専門家・Vasily Kashin氏は「中国の外交政策は影で大成功を収めた」と論じた。写真は太原。
中国海軍の052D型ミサイル駆逐艦「太原」が観艦式に参加するため日本を訪れたことについて、ロシアの軍事専門家・Vasily Kashin(ワシリー・カーシン)氏は「中国の外交政策は影で大成功を収めた」と論じた。露メディア・スプートニクが報じ、15日付で米華字メディア・多維新聞が伝えた。
14日に相模湾での開催が予定されていた海上自衛隊の観艦式は台風19号の影響で中止となったものの、中国海軍の艦艇が2009年11月以降初めて日本を訪れたことに注目が集まった。今年4月には海上自衛隊の「すずつき」が山東省での式典に参加していたことから、記事は「今回の(中国艦艇の)訪問は一種の返礼と考えられる」と説明した。
ワシリー氏は、「日中の艦艇が久しぶりに相互訪問を行ったことは、北東アジアの国々の関係性に変化が生じたことの証拠である」と指摘。「今回の式典には中国、米国、インドなどが参加する予定だったが、日本は初めて韓国を招待しなかった。昨年からの日韓関係の急激な悪化がこういった対立につながっていることが見て取れる」とした。また、「日本と同様に米国の同盟国である韓国が式典に参加しなかった一方、日本政府の文書の中で何度も『安全への脅威』『日本の軍事計画に影響を及ぼす』などと指摘された中国が日本から招待を受けた」と強調した。
記事は、「日中関係は近年、安定と緩和の時期を迎えている。ハイレベルな政治的交流が再開され、双方は経済・技術関連の問題について幅広く対話することに成功している」とする一方、「根本的な対立は解決されていない」と指摘。ワシリー氏は「日本は引き続き空軍力、海軍力の強化を加速させ、中国は東シナ海での軍事活動を高いレベルで維持している。こうした背景の下で、中国は特に努力をすることはなかったものの、日韓の連携を弱体化させたことは中国外交政策にとって大きな成功である」と論じた。
記事はこのほか、「中国は今回の観艦式を利用して新たな艦艇を披露した」とも指摘。「052D型ミサイル駆逐艦は中国で初めて完全な多機能型武器システムを備えた艦艇だ。日本も似た性能を持つ艦艇を数隻保有しているものの、それらが搭載しているのは米国のイージスシステムと汎用型発射装置Mk-41で、中国のように独自に開発・製造されたものとは異なる」とし、「中国海軍が日本で示した政治的意義は十分に明らかだ。それは、『中国は友好的であると同時に強大であり、それに対抗することは間違いだ』ということだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩谷)
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