人民網日本語版 2019年11月12日(火) 15時20分
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世界が注目する「商業界の五輪」——2019年天猫(Tmall)のダブル11(11月11日のネット通販イベント)が次から次へと記録を更新した。写真はネットショッピングの配送センター。
世界が注目する「商業界の五輪」-2019年天猫(Tmall)のダブル11(11月11日のネット通販イベント)が次から次へと記録を更新した。午前0時1分36秒に取引額が100億元(約1500億円)を超え、午前0時17分6秒には14年の一日分の571億元(約8565億円)を超え、午前1時3分59秒には1000億元(約1兆5000億円)を超えた。中国新聞網が伝えた。
別のEC大手の京東が発表したデータでは、11月1日午前0時から11月11日午前0時までの10日間で、取引額は累計1313億元(約1兆9695億円)に達した。
■ツッコミをいれながら盛んに買い物
次々更新される取引額はネットユーザーの「手切れ族の手の動き」と切り離せない。興味深いのは、盛んに買い物しながら、ツッコミを入れるユーザーがいることだ。
一番よくツッコまれるのは「サーバーダウン」で、これはダブル11の恒例行事のようになっており、午前0時にイベントが始まると、多くのユーザーから淘宝(タオバオ)のサーバーがダウンしたといった声が上がった。幸いすぐに回復したという。
ダブル11は戦場にたとえられることが多く、手を早く動かすことができれば商品を手に入れられるが、遅ければ何も買えない。しかし時には、手の動きが速すぎて商品の色を選び間違える、などという困ったケースもある。多くの業者のカスタマーサービスが、ダブル11の当日は返品を受け付けていないため、途中で発送手続きをストップしようとしてもうまくいかず、後日手続きするしかない。
ネットユーザーからは、「ダブル11はまるでブラックホール、なぜこんなに逃れられない魅力があるのか。安くないとわかっているのに、がまんできずに注文してしまう。ムードに乗せられて、考える時間は全くない。安く買ったのか高く買ったのかもわからない」という声が聞こえた。
別のネットユーザーは京東がお気に入りで、「京東に3万元(約45万円)使ったけれど、淘宝と天猫は0元だった」などと述べた。どのECを選ぶかは重要でなく、「3万元」というところにポイントがある。
データの競争だけでなく、10日の夜には恒例の「天猫ダブル11晩会」(猫晩)も始まった。しかし今年は独壇場ではなく、蘇寧の晩会も加わり、微博(ウェイボー)の人気検索ランキングのトップを競った。
これはアクセス数の競争だ。注目されるのは、アクセス数がますます重要視されるようになる中、今年は大手ECプラットフォームが有名人などによる商品PRのライブ配信をより重視するようになったことで、天猫によると、「今年のダブル11日は業者の半分がライブ配信を行った」という。
京東も、「今年のダブル11は、コンテンツ企業、ショート動画共有アプリの『TikTok』や『快手』などの数千点を超える商品PRのライブ配信が20億回以上再生された」としている。
素人には表面的なものしか見えないが、専門家にはより深いことが見えている。過熱するダブル11の背後には、何が反映されているのか。
中南財経政法大学デジタル経済研究院の盤和林(パン・ホーリン)執行院長は、「ダブル11の世界的イベントは経済発展に深く大きな影響を与える。特に新消費を社会の再生産プロセスにおいてみると、消費は再生産プロセスの起点であり、よって新消費は中国経済の新たな原動力の起点だといえる」と述べた。
中国企業連合会の高蕊(ガオ・ルイ)副研究員は、「ダブル11がもつ価値の1つは消費の喚起、経済成長の促進だ。このようなショッピングイベントは人々の今あるニーズを満たし、人々の潜在的ニーズを喚起するという方法で、消費という馬車の快速な走りを後押ししている」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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