日本は軍事費増強の前に福島第一原発の汚染水問題を解決すべき―中国人専門家

Record China    2013年9月3日(火) 15時30分

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2日、上海日本研究交流センターの郁志栄研究員は「日本に汚染水の海洋放出停止を強く求める」を主旨とする文章を環球時報に寄稿した。

2013年9月2日、上海日本研究交流センターの郁志栄(ユー・ジーロン)研究員は「日本に汚染水の海洋放出停止を強く求める」を主旨とする文章を環球時報に寄稿した。

日本の経済産業省は先ごろ、福島第一原発で長期に渡り放射能汚染水漏れが起きていたことを正式に認めた。中国を含む国際社会は日本政府に対し、強い非難を示すともに、汚染水漏れを解決するために積極的な対策を講じるよう求めている。これは高度に敏感な政治的問題であり、高い技術力が求められる問題でもあり、また複雑に入り組んだ国際海洋法に関連する問題でもある。当面の急務は次の三つだ。

まずは日本政府が適切に対処することを強く求める。日本政府は表に出て、力を尽くし、資金を出して汚染水の海洋放出を止めなければならない。大型護衛艦の建造や高性能軍用機の配備など軍事費を増強すべきではない。

二つ目は汚染水の海洋放出による影響を1日も早く公表すべきだ。科学的で客観的な実地測定を行い、過去2年間に放出した1万1500トンもの汚染水が拡散した範囲や被害の程度、そして予防と対策をいかに講じるかについて、国際社会に公表しなければならない。1日あたり300トンもの汚染水が漏れ出ていることについて、技術的な理由で防ぐことができないのであれば、科学的な評価と予測を行い、期限付きの改善策を明らかにすべきだ。

三つ目に、国際社会と中国は汚染水による海洋環境への悪影響を防ぐ目的で法整備を進めなければならない。安全面を第一に考え、必要に応じて国際社会が協議を行い、汚染区域の封鎖や船舶の航行禁止、禁漁、立ち入り禁止といった措置を講じなければならない。

福島第一原発の汚染水漏れ事故は海洋環境に壊滅的な悪影響をもたらし、その被害は予測しがたく、結果を想像するだけでも恐ろしい。しかしながら日本政府は終始、消極的態度を取り続けている。国際社会および中国はそうした態度に対し、非難の声を上げ続けるだろう。具体的には次の何点かに気を配る必要がある。

第一にメディアが客観的な事実を報じること。専門家による「わが国の海域にはただちに影響はない」といった見解を引用すべきではない。汚染物質は海流だけでなく浮遊生物によっても運ばれる。食物連鎖への影響は今のところ明らかではないが、海域への影響はないと結論づけることは時期尚早だ。

第二に日本政府に積極的な対応を求めること。海洋への放出を止めさせるためには、どのように呼び掛けても言い過ぎということはない。論調が強ければ強いほどわれわれ中国が責任ある大国であるという風格を示すことができる。

第三に権益を守りイメージを確立すること。われわれは日本政府に対し有効な措置を講じ、ただちに汚染水排出を止めるよう強く求めなければならない。日本政府の消極的な態度を許さず、法律、政治、経済、技術などさまざまな角度から責任を追求すべきだ。

人類の生存環境を保護する観点から、われわれはあらゆる手段を講じて日本による汚染水の海洋排出を止めさせ、海洋環境を破壊から守り、大国のイメージを確立する。この「一石三鳥」の目的を達成することは決して不可能ではない。(翻訳・編集/NY)

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