Record China 2013年9月10日(火) 22時0分
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9日、在日中国人の企業家・宋文洲氏は、東京五輪招致成功の鍵は招致委員に一流の企業家がいたことだと指摘した。写真は東京開催決定を伝える各紙。
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2013年9月9日、日本のテレビ番組でコメンテーターとして出演している、ソフトブレーン社の創立者で経済評論家の宋文洲(ソン・ウェンジョウ)氏は、中国メディア・新浪財経のコラムに「東京五輪招致、成功の鍵は招致委員に一流の企業家がいたこと」と題した記事を掲載した。
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2020年夏季五輪・パラリンピックの開催地は東京に決定した。国際オリンピック委員会(IOC)委員の投票直前に福島原発の放射能汚染水流出のニュースが報じられ、「東京やや優位」の状況に陰りがさしたが、結果としては東京がイスタンブールやマドリードに大差をつけて勝利した。では、なぜ日本は最終投票でこれほど多くの支持を得たのか?
今回の誘致成功は日本の財力や安全性、情緒的な英語のプレゼンテーションによるものではない。それは日本の五輪招致委員会の「売り込み能力」によるものだ。招致委員会のメンバーのなかに一流企業家が2人含まれている。1人はトヨタ自動車の張富士夫名誉会長であり、もう1人はローソンの新浪剛史社長だ。
彼らが招致委員会のメンバーに選ばれた時、私は「今回の五輪招致は過去とは違う」と直感した。ビジネスを通じて、私はこの2人をよく知っている。張富士夫氏は彼の販売戦略担当者に私の著書を勧めてくれた。新浪氏は10数年来の友人で、私は彼の経営顧問をしている。彼らは気取りがなく、非常に仕事熱心だ。こうした企業家こそが最も怖い存在なのだ。
IOC委員は東京視察の際、心のこもったおもてなしを受けている。彼らを迎えた猪瀬東京都知事は常に腰が低く、礼儀正しかった。さらに、IOC委員1人1人の詳細なデータを収集し、委員たちの嗜好や趣味、接触方法なども探っている。
こうしたやり方は、一流企業の販売戦略と通じている。顧客の嗜好やニーズに合わせた商品を開発するプロセスと同じだからだ。官僚たちにはない発想が企業家たちにはある。顧客のデータを科学的に集めて管理し、これを販売に活用するのは国際企業の常識だ。わずか45分間のプレゼンテーションで委員の心が変わるとは思えない。目には見えない日本の過去の努力が実を結んだのだ。こうした事情を知らない人は主観的意見から五輪招致成功の原因を表面上のものにみているが、功労者は何も語らず、ひっそりと自分の仕事場に戻って行った。(翻訳・編集/本郷)
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