娘の独立心育成のため、13年間「母ではない」と偽り続けた母―中国

Record China    2013年9月14日(土) 18時30分

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12日、申さんと夫は、立派な仕事を持ち、豊かな生活を送っている。しかし彼女は、このような環境の下で娘が甘やかされて成長することは良くないと判断し「私はあなたの実の母親ではない。あなたの母親はとっくの昔に死んだ」と我が子に嘘をついた。資料写真。

2013年9月12日、申(シェン)さんと夫は、立派な仕事を持ち、豊かな生活を送っている。しかし彼女は、このような環境の下で娘が甘やかされて成長することは良くないと判断し、「私はあなたの実の母親ではない。あなたの母親はとっくの昔に死んだ」と我が子に嘘をついた。娘はそれ以降、独立心が育ち、学校の成績はぐんと上がり、わがままな性格は影を潜めた。母が娘に真相を話したのは、娘が結婚して家庭を持ち、仕事も軌道に乗った後のことだった。瀋陽晩報が伝えた。

申さんは十数年前、当時小学4年生だった娘の程程(チョンチョン)さんに、「あなたの本当の母親は、あなたが小さい頃に亡くなった。私はあなたの実の母親ではない。私の役目は、あなたがしっかり勉強して大学に通えるよう環境を整えるだけ。それ以外のことを私に期待しないで」と話した。

程程さんは、信じられないといった様子で、「嘘でしょ?お母さん、冗談だよね?」と笑いながら聞いた。しかし申さんは、きっぱりと「嘘ではない」と言い、程程さんは訳が分からなくなった。

それから間もなくして、程程さんはまるで人が変わったように学習に打ち込み、必死の努力を重ねた。学校の成績は見る見るうちに上昇、それまでは「中の上」だったのがクラスで上位5名に入るようになり、わがままや甘えん坊の性格も成りを潜め、聞きわけがすこぶる良くなった。

高校受験の時、程程さんは、志望校を「二十中学」に決めた。申さんがその理由を聞くと、「この学校に進めば、学校の寮に1年間住むことができる。私は独立したい」と程程さんは答えた。

大学受験の年に新型肺炎が大流行した。学校での授業は休講が多くなったが、程さんは一日たりとも欠席せず、519点という高得点で大連鉄道学院に合格した。

大学に在学した4年間、程程さんは懸命に勉強し、ずっと奨学金を受けた。彼女は、学業の妨げになるからという理由で、一切アルバイトはしなかった。成績がずば抜けて優秀だった彼女は、大学卒業後、上海のソフトウェア会社に就職した。

娘が良い仕事を獲得し、強い独立心を持つ大人に育ったのを見届けた申さんは、「実は、あなたのお母さんは生きている。私が本当の母親よ」と真相を打ち明けた。しかし程程さんは、「本当に?」と信じられない様子だった。

申さんは、「あなたが小さい頃、私は実の母親ではないと嘘をついたのは、あなたにしっかり勉強し、短所を克服してもらいたかったから。そしてあなたは優秀な成績を貫き、良い仕事にも就いた。やっと、私の苦い『良薬』の意図を話せる時がやってきた」と話した。

申さんは電話取材に対し、「娘は美人に育ち、立派な仕事も持ち、月給は6000元(約9万8000円)ももらっている。また、素晴らしい伴侶と巡り合って結婚した。彼女が今、どれくらい幸せになったかは言うまでもない」と非常に誇らしげに語った。

取材の最後に、申さんは「私のやり方を認めない人もいるだろう。しかし、私がそのようなやり方をしなければ、彼女は恵まれた家庭環境に甘んじ、向上心を持つこともなく、現在のような幸せを手に入れることは不可能だったに違いない」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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