<米大統領選>トランプ氏、「国民保守」基盤に強さ維持=分極化進行、対決姿勢奏功―中山俊宏・慶応大教授

RecordChina    2020年2月27日(木) 7時30分

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中山俊宏・慶応大教授が「米大統領選の行方」と題してこのほど講演。トランプ大統領の支持基盤として「国民保守」を掲げる勢力が存在感を増しているという。写真は講演風景。

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米国政治に詳しい中山俊宏・慶応大教授が「米大統領選の行方」と題してこのほど日本記者クラブで講演した。中山教授は再選を目指すトランプ大統領の有力な支持基盤として「国民保守」を掲げる勢力に注目。米国が依って立つのは理念ではなく生活様式であり、従来からの生活者を外部から入ってくる異質なものから守るのが正しい保守であると主張しており、米政治の新しい潮流として注目されるという。

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同教授によると、1990年代のクリントン政権以降、米政治では分極化が進行した。その究極の姿ともいうべきトランプ政権の下で、(1)筋肉質の国際主義(2)小さな政府(3)伝統的価値観―を重視したかつての保守主流派は排除された。共和党の9割から支持されるトランプ氏は外交では非介入主義を取り、内政では共和党の金科玉条だった財政規律を軽視する。

中山教授は「米国では今、メディア、銃規制、中絶といった社会的価値観などを巡り分断が進行している」と指摘。このような状況の下で、トランプ氏は再選に向け、自陣営の徹底的な支持固め策に走り、民主党との対決姿勢を強め、ある程度奏功していると見る。

米国民の意見も大きく分かれており、政党帰属意識を尋ねた世論調査では、「自分は共和党でも民主党でもなく独立派だ」と回答した人が4割に達している。中山教授は「2大政党に対する不信感の表れだ」と分析する。

それでもトランプ氏は強い、というのが中山氏の現時点での予想。民主党の候補者選びが迷走し、誰がトランプ氏と対決するのかが不透明の中で、トランプ氏は今年の一般教書演説でこれまでの成果を自画自賛し、「大統領を演じることに進化している」という。

序盤戦の最注目州ニューハンプシャーでの民主党予備選では本命視されたバイデン前副大統領が5位に低迷する一方、中道派のブティジェッジ、クロブシャー両氏が2、3位と善戦した。この結果について中山教授は「民主党支持者が勝てる候補者探しに迷っている兆候だ」と指摘した。ブルームバーグ氏がにわかに浮上したが、他の民主党候補から過去のマイノリティへの言動などが批判された。同党は候補同士でつぶし合っているのが実情だ。(八牧浩行

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