〈一帯一路実践談4〉新型肺炎にも必勝!17年前サーズ打倒

小島康誉    2020年2月15日(土) 16時0分

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今回は「国際協力」が多くの人の尽力で成り立っている一例を進行中の活動で紹介したい。写真は乗客7人だけ、飛行中の2003.4.29関空/北京NH159便。

中国加油!新疆加油!一帯一路」の要衝である新疆での国際協力実践を連載中。今回は「国際協力」が多くの人の尽力で成り立っている一例を進行中の活動で紹介したい。

新型肺炎が猛威をふるう中、新疆党政府Web「天山網」に「1月29日現在、新疆で14人発症。マスク価格保障…」とあり、150回以上訪問し、長年にわたり国際協力を続けてきた第二の故郷である新疆へ30日急遽マスク1万枚寄贈に着手。

日本人のまとめ買いと中国人の爆買いもあり、日本での調達は諦め、東京在住の親友中国人の「奮闘」により2月2日中国山東省で購入(日本人が中国寄贈用に中国で買う、妙な話だが本当の話)。新疆政府外事弁公室へ連絡。ところが同日マスクや防護服・医療用メガネなどは、新型肺炎打倒のため国家統一管理となり、個人購入分は発送不可で返金受け。

再び日本で奔走するも一庶民では調達不能。親友で「新疆日報」元記者の楊新才氏が「ウルムチでマスク工場生産再開、貴方は外国人だが、新疆政府顧問であり、政府へ寄贈するのだから購入できるのでは?」と。筆者から新疆政府外事弁公室へ事情連絡。楊氏「政府外弁は貴方に感謝し、工場へも連絡した。新疆防疫情指揮部が統一管理しているので、結論待ち」と。別の親友「江西省で調達できるかも」と。二人に「両方で2万枚となれば更に良い」と返事。なお14日「天山網」によると新疆での発症は65人、死者1、退院6人。

話はさかのぼり、2002年11月広東省でサーズ発症。世界へ感染拡大、2003年3月WHO「緊急事態宣言」発出。4月、新疆文物考古研究所で筆者ら「日中共同ダンダンウイリク遺跡調査隊」が発掘した壁画など研究のため、関空から北京へ。乗客は我々4人の日本人研究者と帰国する中国人3人だけ。北京空港は閑散としていた。北京/ウルムチ便もガラガラ。

(ガラガラの北京空港03.4.29午後1時過ぎ)

(新疆文物考古研究所での日中共同研究。右端が筆者)

7月には畏友6人と日中友好希望小学校竣工式やシルクロード児童育英金授与で新疆各地へ。方々で健康申告書への記入を求められた。ホテルやバスなどには「非典 已消毒」(サーズ 消毒済み)表示が至るところに。海外はもとより国内客もまばらな各地で「勇敢な日本人」と大歓迎された。同月WHO「終息宣言」が出された。

中国・日本はじめ世界での新型肺炎が早期収束することを願っています。春の習近平国家主席国賓訪日や夏の東京オリパラに影響がでないと良いですね。困難な状況の中、中国政府が次々と実行する対策により、新型肺炎に必ず打ち勝つでしょう。17年前にサーズを打倒したように。新型肺炎はサーズより強力、しかし、中国は17年前より圧倒的に強力。

■筆者プロフィール:小島康誉

1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。66年宝石専門店を起業し上場企業に育て上げ、96年創業30周年を機に退任。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在、佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府文化顧問。編著『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』など。日本「外務大臣表彰」・中国文化部「文化交流貢献賞」・中国人民対外友好協会「人民友好使者」ほか受賞多数。

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