日本造船5社、ブラジル造船大手に資本出資―中国メディア

Record China    2013年10月26日(土) 17時40分

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25日、かつての「世界一の造船大国」の日本が、ブラジル造船市場に目を向けた。写真は湖北省宜昌市の造船所。

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2013年10月25日、かつての「世界一の造船大国」の日本が、ブラジル造船市場に目を向けた。国際金融報が伝えた。

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日本メディアは23日、「日本5位の造船メーカーの三菱重工、日本最大の造船メーカーの今治造船を含む日本企業5社は、約300億円の出資によりブラジルの大手造船会社エコビックス・エンジェビックスの30%の株式を取得すると発表した。5社は同社の経営に参加するほか、同社がブラジル沖で実施する海底油田開発に技術支援を提供する」と伝えた。

日本の新聞は、「出資計画が完了すれば、日本造船業の歴史上最大規模の海外投資となる。また、新興経済国の企業との資本提携を通じ、中韓の造船メーカーへの対抗を強め、成長を実現することが可能だ」と報じた。

2007年に競合相手の中国造船業が急成長し、2008年に世界的な金融危機が発生すると、日本の造船メーカーは低迷期に入った。三菱重工を例とすると、同社の2012年の新造船竣工数は、2011年の19隻から17隻に減少し、神戸造船所と下関造船所の受注量も2011年より減少した。

日本政府も造船業の活路を見出し、中韓の「包囲網」を突破し、世界一の造船大国の称号を取り戻そうとしている。国土交通省は2011年7月6日、造船業の国際競争力の強化に関する報告書を発表した。その中で、「合併もしくは提携」による産業再編を実現し、事業の多元化を促し、企業の国際競争力を確保すると明記された。

日本国内の造船メーカーの統合も進められている。三菱重工はこのほど今治造船との提携を決定し、市場からも川崎重工と三井造船の合併に関する情報が伝わった。また日本メディアの情報によると、日本造船メーカーはブラジル造船メーカーのエコビックスに目をつけた。

三菱重工と今治造船以外の3社は、名村造船所、大島造船所、三菱商事となっている。日本の新聞によると、5社は特定目的会社を設立する可能性があり、エコビックスの30%の株式取得計画をすでに完了している。情報によると三菱重工が50%を出資し、残りの50%は4社が平等に負担する見通しだ。

日本メディアの伝えた詳細情報によると、上述した出資計画は2013年度内に完了を予定している。そのうち名村造船所と大島造船所はばら積み貨物船などの豊富な経験を持ち、エコビックスに技術支援を提供することになる。また溶接などの日本の生産技術を伝承するため、日本造船大手はブラジル現地に多くの技術者を派遣する。

エコビックスへの出資により、日本造船メーカーが新たな収益獲得の道を歩むと分析されている。資料によると、エコビックスはブラジル石油公社(ペトロブラス)と密接な関係を持っている。ブラジル石油公社は10月22日、トタル、ロイヤル・ダッチ・シェル、中国石油天然気集団公司、中国海洋石油総公司と、1日当たり120万バレルの生産能力を持つブラジル深海のリブラ油田を、35年間に渡り共同開発すると発表したばかりだ。

日本の新聞は、「現地で生産される主力製品の資源探査船の受注額は1隻800億円ほどで、日本企業の収益の主力となっているLNG(液化天然ガス)タンカーの4倍に達する。これは深海掘削船を供給できるエコビックスが、資源掘削船などの受注を集める可能性を意味する。同社に資本出資した日本造船メーカーも、そこから利益を得ることになる」と分析した。

日本企業とブラジルの提携には前例がある。三井物産などの日本企業は1960年代、鉄鉱石大手ヴァーレの株式取得に乗り出していた。これにより日本の製鉄所が鉄鉱石資源を確保し、中国などの競合相手を押さえ付けた。

今や日本造船メーカーは同じ道を歩んでおり、中国造船メーカーは警戒が必要だ。まず中国造船メーカーは条件が許す範囲内で、より多くの高付加価値商品を手がけるべきだ。また中国造船メーカーも同じように、M&Aの道を歩むことができる。中国企業が世界クラスの大型造船メーカーに出資できれば、利益配当を受けられるほか、高付加価値商品の生産・開発などのさまざまな経験を学ぶことができる。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/武藤)

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