中国人の日本に対する好感度が急上昇、その背景に一体何が?

Record China    2020年2月22日(土) 10時20分

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新型コロナウイルスをめぐるニュースが連日、各媒体で大きく取り上げられている。写真は名古屋駅前で通行人にマスクを無料配布する華僑華人たち。

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新型コロナウイルスをめぐるニュースが連日、各媒体で大きく取り上げられている。世界各国は次々と中国に支援の手を差し伸べ、中でも日本の見せた態度は中国人の大きな感動を呼んだ。

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中国の状況がいかに深刻かを知った日本は、「全国総動員」と言って良いほどの支援に乗り出した。大量のマスクを多くの日本企業が現地に発送。日本人を帰国させるために武漢に飛んだチャーター機も「手ぶら」では向かわず、たくさんの医療物資を積み込んで現地に赴いた。中国にある日本大使館はSNS上で支援物資の詳細なリストを公表している。そして日本各地に続々と出現した「中国加油(中国頑張れ)」「武漢加油(武漢頑張れ)」のメッセージは中国のネットユーザーによって瞬く間に拡散され、中国社会全体の注目を集めた。

日本の複数の自治体は中国からの観光客に対し、観光客の健康を守るための取り組みを始めたことを表明している。中には「日本語ができなくても安心して医療機関を訪れてほしい」との呼び掛けも見られる。こうした措置は庶民の心に響き、ネットユーザーらは「日本に恩返しをしよう」などと反応。日本国内で感染拡大が続く中、中国駐日本大使館は20日、新型コロナウイルス検査キットを日本に無償提供したことを明らかにした。

民間でもこのようなムードは高まりを見せ、名古屋では駅前に立った多くの華僑華人がマスクを無料で配っている。貿易会社・東磐商事社長の白洋さんは、「自分のところにあるマスクを日本の皆さんに無料で提供します」とフェイスブック(FB)で自身の連絡先を公開。白さんは中国人からの購入希望は断っているそうだ。

500万ものフォロワーを抱えるSNSアカウント「林萍在日本(リンピンツァイリーベン)」を運営している孫竹婷(ソン・チューティン)さんは、中国人の対日好感度が急上昇した背景を次のように整理している。

まず、「訪日中国人観光客が増加する中、彼らは日本の文化や日本人と実際に触れ合うことで、日本のことをより具体的に知るようになった。民間レベルで日本に対する理解が深まり、『知日』から『親日』になる人が増えた」として、「今回の日本の支援を見て、素直に感謝の気持ちがわいてきた中国人がほとんどだと思う」。2つ目は「日本の民間にとっても『中国人や中国企業がお得意様』というケースが増え、中国とのつながりや中国に対する気持ちは深まっている。日本企業が取引先の中国企業や個人にマスクを送ったりする、『ビジネス+友情』モデルが拡大した」だ。

日本のあるメディアは最近、新型肺炎による欧米の中国離れについて、「日本との関係のつなぎとめに躍起になっている」との見方が多いと指摘、「官製の『親日』機運」への懸念を示した。だが、長年、通訳の仕事をしてきた張国良さんは「『親日ムード』が官製というならば…中国政府は国民の海外旅行を積極的に推進してきました。その結果、年間800万以上の中国人観光客が日本を訪れたのです。彼らは日中友好のメイン群体です」と、中国政府が行ったのは「海外旅行の推進」であり、「親日」は政府が左右できるものではないとの考えを語る。前述の孫さんは、「SNSで日本の情報を発信している私たちが感じた日本への感謝や気持ち、それは決して『官製』ではありません」と、中国人の日本への感情はおのずとわいたものだと力を込めて指摘した。(取材レコードチャイナ編集部)

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